FBIと公安に愛される私 Part7

346 ページ46

〜コナン〜



買えないのにいつまでもここにいるわけにもいかず、帰ろうとするとAさんが通りかかった


売れ行きを見に来たのか聞くと、偶然だと


｢和葉ちゃんも買いに来てくれたんだ？｣


和葉｢せやねんけど、買えんかってん｣


｢そっか……。あ、作ろうか？｣


和葉｢それはいい！ほんまに！！Aちゃんとはずっと友達でおりたいさかい、気を遣わんといて。な？｣


平次｢何でや？欲しいんやったら、作ってもらえば……｣


和葉｢女の友情がわからへんドアホは黙っとれ！！｣


はは、和葉ちゃん強ぇな


和葉｢Aちゃん。平次のアホ発言なんて気にせんといてな｣


｢あ……うん｣


ここまで頑ななのも珍しい


友情を壊したくないのは分かるけど、あの矢河の娘だぞ？

ちょっとぐらい欲が出てもいいのに



だからずっとAさんと友達でいられるのか



｢あのさコナンくん。あ、あの、ね……｣


妙に緊張している


園子｢あー！ザハールだ！カッコ良い｣


蘭｢園子ったらまた｣


園子｢モデルや芸能人ならいいじゃない。みんなの、なんだし。蘭だって女性のモデルさん、カッコ良いとか言ってたじゃん｣


蘭｢それはそうだけどさ。そんなんだと、京極さんに愛想尽かされちゃうよ｣


ビルのテレビに映し出されたのは人気の外国人モデル


歩いていた人はみんな足を止めてテレビに釘付け


Aさんも目を離すことなく、じっと見てる


ああいうのが好みなのか



少なくとも赤井さんや安室さんとは正反対


日本人離れした顔立ちではあるし、イケメンの部類でも上の上って感じ


コナン｢Aさん？｣


まるで何かに怯えるように、それでもザハールから目を逸らすことはない


園子｢モデルだけのパーティー。パパに頼んでちょっとだけ覗いてみようかしら｣


蘭｢やめなよ。そんなミーハー気分｣


園子｢だってお洒落な美男美女が集まるんだよ？気になるじゃん｣


和葉｢パーティーって何するん？｣


園子｢詳しくは知らないんだけどね。今度、新しく発売するモデル雑誌の集まり……とか言ったような｣


こっちはこっちで盛り上がってるな


コナン｢Aさん！危ない！！｣


無意識に後ずさるAさんは一歩道路に出ていて、トラックがクラクションを鳴らしていることにも気付いてない



やべぇ！このタイミングじゃ間に合わねぇ！！



トラックと衝突する寸前、駆け寄ってきた男性がAさんの腕を引っ張り、抱きしめる形で助けた

347→←345

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す