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〜A〜
突然、会社に届いたのは同窓会の手紙
私の住所が分からないから会社に直接持って来られた
受付はさぞ困っただろう
行きたくなかったけど、欠席で出すと会社に何度も足を運ばれそうで迷惑がかかる
で、同窓会当日
明らかに予算オーバーのホテルで、それはそれは懐かしんでるけど、追加料金どうするんだろ
矢河所有のホテルを貸し切ってる時点で分かるけどさ
でもなぁ、私にそんなツテないんだけど
このホテルに知り合い1人もいないし
同級生「私ね。Aちゃんは只者じゃないと思ってたの」
同級生2「オーラが違ってたもんね」
なるべく目立たないよう地味に生きてたから、多分人違いだ
一変する世界に気持ち悪さを覚えながら、私の周りにいてくれるみんながいかに特別かを思い知らされる
分かりやすく私に媚びを売ったりせず、ありのままの私と仲良くしてくれる
矢河の娘であるということは、嘘でまみれた世界で生きることを示す
とりあえず廊下に出て景色を眺めていると、担任?だった人に声をかけられた
担任「岡峰は中学のときから可愛かったが、大人になって美人になったなぁ」
「はぁ……どうも」
担任「岡峰は彼氏とかはいるのか」
「いませんけど」
担任「そうか!いやぁ、岡峰も彼氏1人作るのに気を遣うよな。よし!本命が出来るまで先生が付き合ってやるぞ」
「え?や、大丈夫です」
担任「遠慮するな!生徒を守るのも先生の役目だ」
両肩を掴まれて逃げられない
怖いことがあると、たった1人の名前を呼んで助けを求めたくなる
思わず口を開いて、震える声でその名前を呼ぼうとした
ザハール「日本人は女性の口説き方も知らないのか?」
2メートル以上ある長身に白い肌 薄い緑の髪をした人気ロシア人モデルのザハールが立っていた
私に迫る担任の腕を捻り上げながら
ザハール「それとも嫌がる女性を無理やり襲うのが日本人のやり方か?」
背が高いということは、それだけで強く見えるものである
担任は萎縮しながらいそいそと会場に戻った
ザハールさんは来週行われるパーティー会場の下見に来ていたらしく、用事も終わったからと帰っていく
エレベーターに乗る前、電話がかかってきて、私も会場に戻ろうと背を向けると「ジン」という単語が聞こえてきた
慌てて振り返ると扉は閉まっていて、エレベーターは下に降りる
ジンってお酒のことだよね?
もし人名だとしたら……
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まゆ(プロフ) - コメントありがとうございます!ネタが思いついたときにしか更新してないので、時間かかってしまいますが、こうして待ってくれてる読者様がいてくれると頑張れます!! (7月23日 22時) (レス) id: c462f277ab (このIDを非表示/違反報告)
礼 - めっちゃ面白かったです。続きが楽しみで仕方ありません。余力がある時に続きを書いていってくださると読者としてとても嬉しく思います。頑張って下さい。 (7月23日 22時) (レス) @page30 id: 3d2eda965f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2022年12月28日 0時