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〜A〜
翌日、会社にお土産を持っていくと、旅行に行くなら誘って欲しかった、と遠回しに言われた
気心知れてない人と旅行は無理
お土産とは別に、もう一つの物を誰に渡すか悩む
2人は確定してる。お父さんも
お母さんの分もある
残るは5本
リリック「ほう。見事なガラスペンだな。お嬢さんが作ったのかい」
拓真「旦那様と合わせて2本、貰ってくぞ」
「ねぇちょっと!!やってること強盗なんだけど!?」
ペンにヒビが入ったり傷付いたりしないよう専用のケースにしまっておいたのに、引っ張り出された上、勝手に取られた
リリック「私も貰おうかな」
あげるなんて言ってないのに
リリック「あとアイツの分も」
「…………どうぞ」
あっという間にあと1本になった
作った本人があげる人を選べないってどういうこと
工藤さんに渡す分だけでも残って良かったけどさ
上司にペンを強奪された1時間後、会社のトップに呼び出された
「で、何?」
雄司「コレ、商品化するんだよな?」
何とも爽やかな笑顔
疑問系だけど、脅迫に近い
冷徹仕事人間
「一応は、そのつもり。10本ぐらい」
雄司「………………少なくないか」
「多いでしょ」
作った物が売れ残るのは嫌で、最初から数を作るつもりはない
雄司「ところで。他には何色のペンを作ったんだ」
「ド定番の赤と青。黄色と緑。白…クリアと黒。オレンジとピンク。紫……あと、渾身の出来のダークブルーと薄青の二色ガラスペン」
雄司「渾身の……」
じっと紫を見つめる
文句は勝手に持っていった拓真に言って欲しい
拓真は黒でリリックさんは緑
お母さんは可愛い人だからピンク
妃さんの青は知的イメージしかなかったから
あげる人によってイメージカラーを変えてみた
でなければもっと早くに完成していたはず
雄司「どんな風に売るつもりだ?」
「どんな?」
雄司「セット売りかバラか。あとは何色を作るかだ。それによって売り出し方が大きく変わってくる」
「それは全部、丸投げしようと思ってた」
雄司「いいのか?」
「私は作る専門だから」
雄司「となると値段から考えないとな。……A。今度、作るとこを見せてくれないか」
「いいけど……来るの?大丈夫?」
雄司「作るわけではなく見るだけだ。原価の計算とか、色々あるだろ」
「あぁ、なるほど」
利益を求めるとはいえ、赤字にさえならなければギリギリまで安くするんだろうな
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まゆ(プロフ) - コメントありがとうございます!ネタが思いついたときにしか更新してないので、時間かかってしまいますが、こうして待ってくれてる読者様がいてくれると頑張れます!! (7月23日 22時) (レス) id: c462f277ab (このIDを非表示/違反報告)
礼 - めっちゃ面白かったです。続きが楽しみで仕方ありません。余力がある時に続きを書いていってくださると読者としてとても嬉しく思います。頑張って下さい。 (7月23日 22時) (レス) @page30 id: 3d2eda965f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2022年12月28日 0時