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〜sideなし〜
停学どころか、部活活動が停止されることを何よりも恐れる彼は和葉が無実の罪を着せられようが、どうでも良かった
思惑通りに事が進むと、顔には出さないが内心では笑いが止まらなかった
そんな彼は今、店主の厳しい目に耐えながら必死に謝る
店主は、彼は昔からよく来てくれている常連客だからと笑いながら許した
近所に住む子供ならこの駄菓子屋によくお菓子を買いに来る
あまりの人の変わりように和葉も友達も、拳を強く握り締める
手が出そうになる寸前
「謝らないんですか?」
素で抱く疑問のトーン
「悪いことをしたら謝るのが常識だって言ってましたけど、貴方はこの子を犯人だって決めつけた」
店主「それは紛らわしいとこに立ってた嬢ちゃんが……。それにな!違うなら違うってハッキリ言えば良かっただろうが」
和葉「はぁ!?言うたやんけ!それを無視したはそっちや!!」
「都合が悪くなるなれば言い訳並べて、自分の思い通りにすることが、良き大人ですか?」
店主「う……」
「故意でなかったとはいえ、大切なお店の一部が壊されてしまったんです。怒るのも分かりますけど、貴方の取った行動が正しいと言えるんですか?」
店主「いや、わ…悪かった」
「君も自分のしたことを他人に擦り付けるのは最低な人間がする行為だよ」
高校生「ご、ごめんなさい!すいませんでした!!」
和葉「ちゃんと謝ってもろたし、アタシは根に持つタイプとちゃうから許すわ」
気分を害したのは事実だが、Aが庇ってくれて、無実を証明してくれたことにより、心はスッキリしていた
和葉「あの!ほんまありがとうございます。お姉さんおらんかったらアタシが犯人にされるとこやった」
「やってもないことで疑われるのは、嫌だもんね」
昔ながらのお菓子を数個買って、Aは和葉達と分かれた
あんな大人になりたいと思った
物事を決めつけるのではなく、公平に見れる、そんな大人に
しばらくして友達から連絡を受けた平次が到着した
和葉「遅いわアホ。アタシがピンチのとき何してたん」
平次「うっさいわボケ。俺かて用事あるんや」
和葉「どうせゴロゴロしてるだけやろ」
平次「捜査や捜査。大滝はんに頼まれてな」
和葉「ふぅん」
平次の言葉が嘘か本当か、和葉はどちらでも良かった
そして2人が再会するのは平次が和葉を好きだと認識するとまではいかないが、気になり出した頃だった
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まゆ(プロフ) - コメントありがとうございます!ネタが思いついたときにしか更新してないので、時間かかってしまいますが、こうして待ってくれてる読者様がいてくれると頑張れます!! (7月23日 22時) (レス) id: c462f277ab (このIDを非表示/違反報告)
礼 - めっちゃ面白かったです。続きが楽しみで仕方ありません。余力がある時に続きを書いていってくださると読者としてとても嬉しく思います。頑張って下さい。 (7月23日 22時) (レス) @page30 id: 3d2eda965f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2022年12月28日 0時