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シャンディガフ─3 ページ29

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カランカランッ



店の扉が開き、無口な客が端のカウンター席に腰を下ろした。


この店は情報屋の裕翔が営んでいることもあって、目立ちたくない客がいる場合に備えて、あえて「いらっしゃい」などの声は一切掛けないという決まりがある。


休憩から戻る際、偶然それを見掛けて裕翔と交替しようとした。




yt「ちょっと待って……こっち」




小声で呼び出されたのは“staff only”の隅で、入るなり人差し指を立てられた。




「え、なに」


yt「今のお客さん、日下杜組のバッチ着けてた」

「っ……」



この前来た客も日下杜組だったんだ。

真剣な顔つきで話す裕翔に気圧され、開きかけた口を噤んだ。



yt「僕が対応してくるから、外から開けるまで絶対ここから出ないで」



俺よりも危機感がある裕翔に任せて待機をすることになった。





……それでも、音洩れは聞こえるわけで。

ドア越しに交わされる会話に敵対心が混ざり込んでいるのは明白だった。



「……情報屋、ですよね」

yt「ええ。ご用件は?」

「高木雄也という人の個人情報を知りたいのですが」

yt「高木雄也、ですね」



やっぱり日下杜組が俺を調べようとしている。

バーの名刺を見られたからまさかとは思ったけれど、流石に行動が早い。



「あ、オススメください」

yt「畏まりました」



会話が暫く打ち切られ、間もなくしてシャカシャカと聞き慣れた音が響いた。



yt「……“シャンディガフ”でございます」

「へー……。“シャンディガフ”、ね」



“シャンディガフ”って、確か___



yt「お名前を伺っても?」

「伊野尾です」

yt「すみません。下の名前も」



普段ならこんなことはしない。

カクテルのコースターに書いてやり取りするのが一般的だ。



「……伊野尾慧、です」



それに、“伊野尾”って名字、どこかで。



yt「お支払などは後日追って知らせます」

「分かりました」



ありがとうございます。


おそらく入口付近まで歩いたのだろう、途中で足音が途絶えた。



yt「どうかされましたか?」

「いえ……ただ、あのカクテルって」









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___調べても無駄だってことですか?


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(プロフ) - (名前)おかかおにぎりさん» すみません。出来ません。 (2021年3月7日 0時) (レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)おかかおにぎり(プロフ) - パスワード知りたいです (2021年3月6日 17時) (レス) id: 553748be50 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シキさん» はい!お願いします (2019年8月11日 0時) (レス) id: 4345af9d4a (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - 分かりました。できるの楽しみに待ってますね! (2019年8月11日 0時) (レス) id: ee98d10428 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シキさん» コメントありがとうございます!この裏は作っている状態ではありますが、未だ納得のいっていない状態ですので、このお話が完結したら続きとして書いていこうと思っています。なのでパスをお教えできません。すみません! 今後も楽しんで読んでいただけたらと思います! (2019年8月5日 7時) (レス) id: 4345af9d4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年6月23日 14時

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