シャンディガフ─5 ページ31
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なるほど、だから聞き覚えがあったのか。
薮くんの大学の友達だという“伊野尾くん”は、日下杜組の“伊野尾慧”だったのだ。
「どうした?固まって」
「まさか、その男のこと知ってんのかよ!」
「ち、違いますって」
焦って訂正するも、怪しい、と常連の目が告げていた。
「とにかく、伊野尾って奴に俺のこと聞かれたら「知らない」で通してくれませんか?」
「はいはい」
もう日が陰ってきた。
早く帰って薮くんに詳しく話を聞かないとな。
yt「高木くん帰るの?」
「うん。暗くならないうちに」
yt「そっか。……気を付けて」
事情も事情だしバイトだってこともあって、いつもより早く帰るのも許された。
裕翔に見送られ、バーを出る。
──辺り一面、惹き込まれるような薄紫色に覆われていた。
その下には細長く伸びた朱色の雲が顔を出している。
……この瞬間だけは、なにもかも忘れていいと言われている気さえした。
「綺麗ですね、夕陽」
隣から話し掛けられ驚いて振り向くと、腰の位置でなにかが夕陽に反射して光った。
目線を上げれば、そこには会いたくもなかった“伊野尾”の存在が。
……唾を、呑んだ。
in「捜したんですよ。高木雄也、さん?」
ずっと待ってたんだから。
呟かれた一言に身震いした。
「っ……どうして」
in「とりあえず路地裏行きましょうよ。ここだと怪しまれちゃう」
“伊野尾”のテンポに呑まれまい、と無視をすると、腰に刺激が与えられた。
反射的に離れようとするけれど、その前に背後を取られていて思いに反して路地裏へと連れていかれた。
in「流石、反応早いですね」
ナイフをちょっと押し当てただけだから安心してよ。
手先でそれを弄ぶ“伊野尾”が不敵な笑みを宿した。
「なにが目的だ」
in「うーんと、ねぇ……」
顎に人差し指を置いて態とらしく考えている彼に、自然と薮くんの顔を思い出す。
こんな奴と友達だって言ってたけど、日下杜組の奴だと知っているんだろうか。
でも知っていたら、話さないわけ──
in「これといって理由はありません」
思いもよらぬ答えに一瞬、時が止まった。
in「でも強いて言うとすれば、お前のことが気に食わないからかな」
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柊(プロフ) - (名前)おかかおにぎりさん» すみません。出来ません。 (2021年3月7日 0時) (レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)おかかおにぎり(プロフ) - パスワード知りたいです (2021年3月6日 17時) (レス) id: 553748be50 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - シキさん» はい!お願いします (2019年8月11日 0時) (レス) id: 4345af9d4a (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - 分かりました。できるの楽しみに待ってますね! (2019年8月11日 0時) (レス) id: ee98d10428 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - シキさん» コメントありがとうございます!この裏は作っている状態ではありますが、未だ納得のいっていない状態ですので、このお話が完結したら続きとして書いていこうと思っています。なのでパスをお教えできません。すみません! 今後も楽しんで読んでいただけたらと思います! (2019年8月5日 7時) (レス) id: 4345af9d4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 | 作成日時:2019年6月23日 14時