婚姻届を書いてください!!【太宰治】

19話 ページ21

太宰side

嫌いとか言っといて、
瞳の奥が笑っているのは分かるんだ。


でも君の本心が分からない。

流石政府の役人だよね


でも必ず君を堕としてみせるよ。



「まぁ、後で連絡するね。
ちゃんと繋がる連絡先、教えてよ。」

お付き合いってこういう事だよね？

「嫌ですよ」



そんなに私の事嫌いなのかい……？
惨めな気持ちになるなぁ。

少し前のAはこんな気持ちを
していたんだね!!




代わりに今から可愛がってあげるから
許して欲しいな、なんてね。

「政府のホームページの端に
特務課の電話番号がありますから
そこでも見てくださいよ」

げっ、政府に??

でも、そう言うAの顔は
ほんのり赤くて。



もしかして、

「分かったよ、そうするね」

携帯いじる振りして調べると、

代表:種田ＴＥＬ ×××-××××-××××
AＴＥＬ ×××-××××-××××


書いてあるじゃないか!!
何だ、照れ隠しかぁ。


「A、可愛いね」

「うっさいです、何処がですか？」


ツンデレだよね。
この前までこの可愛い顔で
愛してるー！って叫んでいてくれていたんだ。

録音しとけばよかったなぁ……
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
数日後。太宰さんに呼ばれたのは
ヨコハマ1と言われる高級ホテル。



指定された時間は夕方、
仕事終わりの時間帯だ。




「お疲れ様です、太宰さん」

何時もと違ってスーツを着ている……。
あれ？正装するべきだったかな??

私はいつもの仕事用の服。


「やぁ、その服着ていると
シャキッとして見えるね。可愛い。」

私は並の女性とは違うので、
会って直ぐに褒めるのは高得点
にはなりませんから。



………………なりませんからね!?


「貴方が此のホテルに泊まれる程
お金を持っているとは
思っておりませんでした。


勿論、部屋は別ですよね？」

貴方の一緒の部屋なんて嫌だよ!?

「え、1部屋しかとってないけど」


は？

「男性として礼儀がなっていません、０点。」


「勿論ベッドは2つだから安心してね…？」

キングサイズ1つとか言われたら
折角の良質な部屋だけど帰ってたからね？

「なら100歩譲ります」



私も頭は悪くないからね、




貴方の思惑分かってしまったの。
これからする事も、
これからどうなるかも。




……貴方が2人分の宿代を払える筈が無いからね

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