婚姻届を書いてください!!【太宰治】

10話 ページ12

太宰side

彼女から貰った台本によると、
今日、組合が探偵社に訪れるらしい。

組合ってそもそも存在自体が怪しいのに
たった数日でヨコハマに手配出来るのかな？


なんて思ってたその時外から轟音が聞こえた。



「な、なんだ!?」

皆が驚く中、外を見るとヘリが止まっていた。


中から異国人らしき人が出てくる。





…………本当、だったんだ。



丁度その時台本がふわりと宙に浮かび
私の目の前で止まり、文字以外の部分が
透明になった。



ほう、此処の台詞を読めって事かい？


試しにつんっ、とつついてみたが
消える様子はなかった。


異能力者本人に触らないと駄目なタイプか

「太宰さん、
何も無いところ指さしてどうしたんですか？」



しかも傍から見ても、何も見えないらしい。

世の中には随分とハイテクな物があるんだね


「何でもないよ」

台詞は一字も間違わず正確である




これは、未来を予言するタイプの異能力？

それか自分の予想通りに
未来を動かすタイプの異能力か……


何方にしても悪者が持ってはならない
異能力だね。


これか彼女の異能力なのか、
知り合いの異能力なのか







………………って私、まだ何も分かってないよね


ドアが開く音が聞こえる



台本を見なくてもわかる、
彼女によって招かれた組合が来たようだ



それにしても早いよね。

数日前に許諾したばかりなのに、
別の大陸の組織が遥々横浜へ。



ヘリで来た、って事は近くに拠点も
用意しているのだろう。


数日でこの準備は流石の組合でも無理だ

という事は前々から用意していた？




彼女は私が必ず受け入れることを
分かっていたに違いない。


それを見越して予め組合に密告し、
横浜へ、自分たちの意思で、
来るように仕向けた、という事か。



存在するかも怪しい大組織を動かし
自分の思い通りに操る。







こんな事、常人は無理だよね。
大人数であっても無理だよね。





澁澤龍彦、1人さえも操りきれない特務課が
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いやぁ、どうも作者です。
今日、朝起きて開いたら驚きました!!
沢山の人に見てもらえて光栄です……！

これからもよろしければ、
この話の続き見ていってくださいー！

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