氷が十五粒 ページ16
Side.Lilia
マ「待て、リリア」
リ「ん？どうした、マレウス」
Aと別れて歩き出そうとすると、マレウスに呼び止められる。
此奴、わしとAとの会話に入れなかったことを拗ねておるのか？
マ「スフィオンの様子が一瞬おかしくなったこと、お前が気付かない訳がない。
わざと聞こうとした僕に被せたのは何故だ」
リ「…」
…と思ったが、どうやらそうでもないらしいの。
まぁ、賢い此奴ならそうみすみす気付かない訳はあるまいか。
…でもな、マレウス。
リ「マレウスや。真の王であるならば、そこは『察し』なければならぬ」
マ「…察する？」
リ「あぁ。民の気持ちを察することも、王の大切な務めじゃからのう」
幼い頃のように真っ直ぐ見つめてくるマレウス。
いい意味で、変わらぬのう。
コホンと咳払いをして、人差し指をぴっと天井に向ける。
理由？
…なんとなく、？←
リ「マレウス。お主の愛するガーゴイルの中に、一つだけ自分しか触りたくない、見せたくもないお主だけの宝物があるとしよう」
マ「…？」
リ「それを…例えば、セベクが触ろうとした。
そうしたら、お主はどんな気持ちになる？」
マ「気持ち…というか、まずセベクに火を噴くな」
リ「…。
まぁよい。そのように、多少は不愉快になるじゃろ？」
マ「そうだな」
リ「そういうことじゃ。人には誰しも、踏み込まれたくない領域というものがある。
Aの場合、それは恐らく…己の吐く嘘や家のことなのじゃろう」
マ「…なるほど。
だからリリアはあえて僕にその話題を近付けさせなかったというわけか」
リ「わかったかの？」
ああ、と合点が行った顔で頷くマレウス。
こういう素直なところは確実にわしに似たな←
…それにしても、何故にそこに踏み込まれたくないのじゃろうか。
自分から踏み込む気はないが、やはりちと気になるのぅ…。
マ「ところでリリア」
リ「なんじゃ？」
マ「先程のわんちゃん先生に呼ばれているというのは嘘なのだろうか？」
リ「あっ…っう〜〜〜〜〜〜〜〜ん…っ！！！
わからん！！！！！！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 364人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユアさん - なんでやろ…マホたそに見える (7月28日 19時) (
レス) @page6 id: ae68d762ff (このIDを非表示/違反報告)
ぶぃ、さいん(プロフ) - かふかすかるさん» 夢主くんの喋り方は完全にマホロアにしてるからですね…！！() コメントありがとうございます！ (2021年9月11日 10時) (レス) id: fee00d9c4b (このIDを非表示/違反報告)
かふかすかる(プロフ) - なんかすごいマホロア感感じました！ (2021年9月11日 1時) (レス) id: 2497b8742f (このIDを非表示/違反報告)
ぶぃ、さいん(プロフ) - 雨の夜さん» 優男とか通り越してもはや出来る男のクル先← スフィオン家に不幸が襲うまであと5…4…() (2021年5月10日 20時) (レス) id: ecdadf7d60 (このIDを非表示/違反報告)
雨の夜 - 何かを察した出来る男クル先← 真面目にスフィンオス家だけはバットエンドになって欲しい(真顔) (2021年5月10日 18時) (レス) id: 1e59db50fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぶぃ、さいん | 作成日時：2021年4月4日 15時
