オーバーブロット依存症。【番外編】

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Side.yu



ﾄﾝﾄﾝｯ



監「…？はーい！ちょっと待って下さいねー…」

グ「んん…今いいトコだったんだゾ」

オ「タッチィ！」



不満げにこちらを見るグリムとオオタチにごめんねと謝り、駆け足で玄関へと急ぐ。

今日寒いのに…こんな遠くまで誰だろ。

またツノ太郎かな？



『コンニチハ！監督生クン』

監「わっ、A先輩！どうしたんですか？」

グ「ユウ、どうし…ふなっ！？ただでさえ寒いのにまた寒いヤツが来た！！」

『シンプルに失礼』



いつもの糸目スタイルでA先輩がひらりと手を振る。

どうやら先ほどのノックはA先輩のようだった。

でもわざわざこんなとこまでどうして？



監「えーっと…先輩、どうしてこんなとこに？」

『ククッ…ゴメンネェ。ボクのグレイシアがキミのクチートと遊びたいッテ聞かなくて。

チョット遊んでヤッテクレルカィ？』

監「そりゃ勿論です、けど…」

ｸﾞﾚ「シアッ」



少し言葉を濁してA先輩のグレイシアを見つめる。

愛くるしい目で見つめ返してくるグレイシア。

やっぱり先輩のポケモンってみんな綺麗だな。手入れのレベルがすごい。


うーん、でもこれは先輩嫌がるだろうな…



『ナンダィ？何か問題が？』

監「ああいえ…その…今、実は…」

『ジツは？』

学「おや、誰かと思えばスフィオンくんでしたか。奇遇ですね！」

ｸﾞﾚ「シアァーッ！？」

『ッ、学園長！？ナンデ！？』

監「あはは…そうなんです。

すみません、今学園長が定期チェックに来てくれてて」



あからさまに顔をしかめる先輩とグレイシアに苦笑いが広がる。

それでもよければ、と言えば渋々首を縦に振ってくれたが、それでも嫌そうだ。

あはは…ほんとに先輩学園長のこと嫌いだなぁ…



『…マ、グレイシアも久々にブラッキーとかと遊んでオイデ。

元は同じイーブイダシ、何か通ずるトコロダッテ…』

ｸﾞﾚ「レイシィ〜ッ…」

ブ「ブ、ブラッキ…」

『…ナイ…？？

マァイイヤ…ネェ監督生クン、折角ダシ他の子達も出してイイ？』

監「勿論です！！

どうせ寒いのは変わりませんし」

『ゴメンネ』



若干嫌そうなグレイシアを撫で、先輩が残りのモンスターボールを空へ放り投げる。

光とともに飛び出してくる、こおりこおりこおり…


…いいよって言った身だし何にも言えないけど、確かにさっきよりだいぶ気温が下がった気がする。

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