【ブラッククローバー】 さぁ、取り引きを始めよう。

対価 その4 ページ5

Aside
これはこれは驚きだ。

様子を見に地上へ出てみたら、敵があんなに大勢いるなんて。

こりゃあちょいとまずいね。

魔法騎士団も対応に遅れてる。

子供「きゃぁぁぁ！誰か、誰か助けてー！！」

ふと、子供の叫び声が聞こえた気がした。

甲高いこの声を探し、歩き出すと壁際に迫られ、今にでも攻撃されそうになっている子がいた。

子供にまで手を出すなんてねぇ〜。

A「ちょいと旦那」

敵「ん？なんだ、魔法騎士団か。俺の相手はすでに殺したはずなのに、まだいたか」

いや、殺されてたんかい!!

どうした魔法騎士団。

こんな見た目40代のおっさんに殺られるとか、やっぱり落ちたね、魔法騎士団も。

まぁ、殺られたんなら仕方がない。

私が助けなくちゃね。

A「あ〜魔法騎士団の者じゃないんでね。でも、その子のこと見逃してくれない？」

敵「見逃す？そんなことするわけないだろ！！お前は馬鹿か！見逃せと言われて見逃す奴はいねぇよ！！」

あ、それもそうか。

めんどくさいのは嫌いなんだが。

この人強そうだし、いっか。

A「じゃあ、遠慮なしにやっちゃうよ」

敵「魔法騎士団でもないお前が、俺に勝てるわけないだろ！」

そう言って相手もグリモワールを取り出した。

どうやら相手は重力魔法らしい。

こりゃぁまためんどくさい魔法だ。

敵「“重力魔法 地神の金縛り”」

体が一気に重くなる。

今はなんとか堪え、立っている状態だがちょいと辛くなってきたね。

敵「おいおい、さっきの威勢はどこいったぁ？？」

…………うぜぇ！！！

とてつもなくうぜぇなあのおっさん。

なんか余裕そうなんだけど。

ええーまじか。こんな奴と戦わなくちゃいけないのー。

助けようとは思うけどさ、相手がねぇー。

A「(とは言ったものの、助けるって決めたからね。やらなくちゃね。)」

さぁ、まずは魔法を“使えなく”しよう。

たった一人だから、別に対価も大きくなくていいか。

A「“対価魔法”」

相手の魔力と引き換えに

A「“魔力消滅(ｾﾞﾛﾏｼﾞｯｸ)”」

相手の魔力を消滅させる。

敵「な!?馬鹿な。魔法が、解けて！」

おっさんの言ったとおり、私にかけられていた重力魔法は消え、おっさんの魔力も消えていた。

敵「なんだ!?魔法が、使えない！」

A「はい、残念でした」

あとは、蹴散らすだけ。

A「“対価魔法 闇堕ち”」

するとおっさんは、意識をなくし地面にパタリと倒れた。

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