対価 その33 ページ34
ヤミside
嫌な予感が的中してしまった。
まさか旦那がこんなことをするなんて思わなかったぜ。
ヤミ「クソｯ、11年前言ってたのはこの事かよ…!!!」
11年前、まだ旦那がAと出会う前。
俺は聞かされていた。旦那が国王と交わした“約束”を。
ヤミ『旦那。一体王の野郎となに話し込んでたんだ』
ユリウス『野郎だなんて、もう少し口を慎んだらどうだいヤミ』
ヤミ『話逸らしてんじゃねぇよ』
ユリウス『………僕は友を助けたい』
ヤミ『あ？』
ユリウス『でも僕には、無力な僕には何も出来ない。だから取り引きした』
ヤミ『……なにとだ』
ユリウス『
＿＿友を助ける代わりに王家の血を捧げる』
ヤミ『旦那、それって……』
あの時の俺には理解出来なかった。
王家の血を捧げるという意味を、
友を助けると言った、旦那の“覚悟”を。
旦那はアイツを、Aを国王に差し出すつもりだ。
きっとそれは亡き友を救う、という言葉に隠された、旦那の歪んだ心がそうさせてる。
そしてAを拾って育てたのは、この時のため。
あぁ、全ての点と点が繋がった気がする。
ヤミ「ﾎﾞｿｯ)歪んだ友情かよ」
A｢？何か言いました？？｣
ヤミ「いや、なんでもない。行くぞ！」
A「分かってますよ」
今やることはただ一つ。
旦那を止めること、そして国王の腐った根性を叩き直す。
それに
ヤミ「なんで王家様はこうもトラブル抱えてんでしょーネ」
A「嫌味やめて下さい」
ヤミ「はぁ。多分だが、お前のグリモワールは旦那がもってるだろう｣
A「ユリウスが？なんで…」
ヤミ「取り引きのためだ」
A「取り引きぃ??なんでまたそんな」
ヤミ「説明めんどいから向かいながら話すぞ」
A「え!?」
さっきから宮廷魔道士何人倒したっけ。
今頃は旦那の耳に届いてるか。
ヤミ「いいかA。旦那はとある人間を取り戻そうとしてる｣
もう、いいよな、話しても。
旦那が守ろうとした、誰かの話をしても。
今がその時だと俺は思ってるから。
A「とある人間?取り戻す??なんですその話、まるでどこかに行ってしまったような」
ヤミ「そうだ。いったんだよ、
＿＿＿＿あの世にな＿＿＿」
A「は？」
ヤミ「おそらく旦那は、お前の母親メルシー・アルセウルを
お前の命と引き換えに、取り戻す気だ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闘乱雪(プロフ) - 感動しました！涙脆い私だけなんでしょうか？凄くウルっときたのは (2019年2月10日 12時) (
レス) id: 7aa059542a (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - まるさん、御忠告とご注意ありがとうございます！初めて書いていてあまり理解ができていない部分があり、すみませんでした。この忠告のもと気を付けて書いていこうと思います。本当にすみませんでした。 (2018年12月30日 16時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占つが無法地帯だと言われる要因の一つにもなっています。ルールをちゃんと守りましょう (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご理解下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか？そこら辺をちゃんとよく読み、ルールを理解の上作品を作るようにして下さい (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：パパゴラス3世 | 作成日時：2018年12月29日 20時
