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対価 その42 ページ43

Noside

ユリウス「……」


Aの問いに答えないユリウス。

ただじっとAを見つめている。


A「ユリウス……ゎ…しは、感謝して………」

ユリウス「………」


隙をうもうと仕掛ける言葉にさえも、ユリウスは動じない。


ユリウス「もう諦めろ、君に勝機はない」

A「ハッ、これでお陀仏か……まぁ…ぃぃゃ」


そしてユリウスは血を垂らしたグリモワールをAの傍に置き、その時を待った。

すると開いたページが赤閃光色を放ち、遂に発動した。



A「____」

ユリウス「!?今、なん」




ブワァァァ




「今なんて」と言おうとしたユリウスだったが、突如待った白い煙に阻止された。


現れたのは、ページに書いてあった獣と女神と、天秤だった。

女神はユリウスを見下げ、言葉を待っている。



ユリウス「やっと……やっとだ!」

女神『汝の…願い………受け入れる』

ユリウス「メルシー・アルセウルを蘇らせる」

女神『何を…我に、差し出す』

ユリウス「それは」

ヤミ「旦那!!!」




ユリウスの言葉を止めたのは、ヤミだった。

ほうきに乗り、すぐ傍へ来ていた。


ヤミ「!A。旦那、アンタ本気でやるつもりか」

ユリウス「はぁ、何を言ってるんだいヤミ。もう目の前なんだ、やっとメルシーが帰ってくる」

ヤミ「旦那、メルシーさんは死んだんだ。死んだ人間をこの世に連れ戻すなんて、誰が望むんだよ」

ユリウス「死んだ人間か……。じゃあ、Aはどうなんだい?」

ヤミ「は?何言ってやがる。Aは生きてるだろ」

ユリウス「今は、ね。でもメルシーが蘇らした。自分の命と交換に」

ヤミ「それって……」

ユリウス「僕は同じことをやってるだけだ」



揺るがぬ覚悟を持ったまま、ユリウスは言い放つ。


ヤミ「でもそれは、メルシーさんが母親だからだろ!!娘を助けたいと思うのは、当たり前なんじゃないのかよ!!!」

ユリウス「ヤミ……。僕の邪魔をしないでくれ」



そう言うと、ユリウスはヤミを拘束した。

動けなくなったヤミはそのまま離れた場所に飛ばされ、近づけないようにされた。



ユリウス「さぁ女神、続きだ。

僕はA・アルセウルの命を、差し出すよ」

A「………」


言い切るユリウス。

女神はその言葉をしかと受け止め言った。


女神『それは、









.









.



できない』


ユリウス「!?な、何故!対価として相応しいはずだ!!」



女神はそれでも首を横に振った。

.

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闘乱雪(プロフ) - 感動しました!涙脆い私だけなんでしょうか?凄くウルっときたのは (2019年2月10日 12時) (レス) id: 7aa059542a (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - まるさん、御忠告とご注意ありがとうございます!初めて書いていてあまり理解ができていない部分があり、すみませんでした。この忠告のもと気を付けて書いていこうと思います。本当にすみませんでした。 (2018年12月30日 16時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占つが無法地帯だと言われる要因の一つにもなっています。ルールをちゃんと守りましょう (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご理解下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか?そこら辺をちゃんとよく読み、ルールを理解の上作品を作るようにして下さい (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パパゴラス3世 | 作成日時:2018年12月29日 20時

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