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知「涼介どれにするか決めた〜?」
知念のその声でハッと我に返る
涼「あ〜知念と同じのでいいよ」
珍しく知念の話を聞かないで適当にそうって言ったら はあ? と少し怪訝な顔をされた
知「僕、トマトのカプレーゼ頼むけど…本当に涼介もそれでいいの?」
涼「えっ」
"トマト" のカプレーゼ
……俺はトマトが嫌いだ
それを知念は知ってるからあんな顔をされたってわけか
涼「…つかそんな洒落こいたメニューあったっけ」
大「とりあえず今日限定でオーナーが気分で始めるらしいよ〜」
涼「ほーう…」
相変わらず脳天気なオーナーだこと
また覚えること増えんじゃん
知「…ねぇ涼介さっきからぼーっとしてない?」
涼「いや、そんなことないよ」
知「じゃあ今僕たちが何の話してたか分かるよね」
涼「え……っと、」
やべぇ聞いてなかったから分っかんねぇ
知「ほら分かんない」
涼「ごめん笑」
知「どうして?いつもならちゃんと僕の話聞いてくれるのに」
そんなの知念の話じゃなくて知念と大ちゃんの話だからじゃん、
涼「……ちょっと考え事してて、さ」
知「なんの?」
涼「そんなん聞くのってヤボじゃない?」
知「………隠したいなら別にいいけど」
あ〜〜機嫌悪くなってる
大「ん?ん?喧嘩?」
と大ちゃんは空気も読まずにチラチラと俺らの顔色を伺ってる
涼「別に隠したいってわけじゃ、」
知「いいよ、ねぇ大貴何時にバイト終わるの?」
大「ん〜今日は朝から割と早くいるから、もう少しで上がれるけど…?何…もしかして一緒に飯でも行けんの?!!」
涼「ちょっ、」
テンションがぶち上がってる大ちゃんとは対照的にどんどん下がっていく俺
知「そう…だね!時間あるしいいよ!行こ〜」
涼「え?知念…」
夜も俺といてくれるんじゃ…
知「涼介は丁度考え事したいみたいだしね」
店決めて予約しといて っと大ちゃんにウィンクする知念
そうだよな俺にとってはよくある休みの一日も知念にとっては数少ない大事な休みの日だし
だけど、もやもやもやもやもや…って
そんな気持ちをぶつけるわけにもいかなく
涼「そっか、楽しんできてねっ」
と今の俺には作り笑いをするしかできない
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作者名:ponmu | 作成日時:2018年12月3日 14時