タイムトラベラー【銀魂】

3-5 10代男性 ページ32

遅い朝ご飯も食べ終わり、俺は服を着替えさせられた。残念ながら俺サイズの着流しは無いらしく、俺は自分が持っていたジャージを着ることに。

あーさんは変わらず黒スーツだ、よくよく見ると、上着だけ男性用だ。スーツのせいか、ヒョロっとして見える。



「あーさんは20代なんですよね？正確には何歳ですか？女性に訊くのは気が引けますが……」

「26だ、1992年生まれだよ」

「26なんですか！？20くらいかと思ってました……。俺より5つ下ですね」

「なのに今の年齢は私の方が9も上だ、なんだか不思議な気分だよ。それじゃあ行こうか」

「行くって……？」

「協力者だ、一応挨拶をね」



どうやら、トラベラーが来た時には必ず挨拶する人がいるらしい。

あーさんも一人では無かったのか、と思うと俺も少し安心だ。……だが、その相手が男だったら少し妬ける。


ビルから歩き出して数十分、着いた場所には“武装警察真選組屯所”と書かれてあった。……真選組というと思い浮かぶのは“誠”と書かれたあの新選組。



「気付いたかい？ここは新選組のパロディだと思ってほしい。真選組の人の名前も面白いよ」

「あ、はい」



あーさんはそう言って、中に入っていった。俺もあーさんについて行き、中に入る。あーさんが真選組の人と少し話していて、また俺の所に戻ってきた。

どうやら協力者が見廻り中らしい、応接室で待っておいてくれと言われたようだ。


応接室に行き、暫く待っていると、先程見た人とはまた少し違う服装をした見た目が少し動物っぽい人が入ってきた。



「あーさん！いやぁ久しぶりだなぁ！彼は依頼人かい？」

「そう、彼は剣持斗真君」

「よろしくです」

「いかにも剣が得意そうな苗字だなぁ！俺は真選組局長の近藤勲だ、好きなように呼んでくれ」

「あぁ……じゃあ近藤さんで」

「ガッハッハッ！そんなに畏まらんでいいぞ斗真君！トシはあと少ししたら帰ってくるからな！」

「社畜な人はどこまでも社畜だね」



近藤勲……という事は、近藤勇の代わりの人、そしてトシは……土方歳三だろう。

……この世界、なんか面白い。先程までは恐怖が勝っていたが、今はどちらかと言うと興味を唆られる感じである。


暫く近藤さんと話していると、応接室の襖が開いた。そこには、黒髪のイケメンが立っていた。

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