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こちらを振り返ることなく、オールマイトと敵の戦いを見る爆豪さん。
これは、彼なりの優しさであると良い方向で捉えるべきだろうか。
虫食い状態になっていく視界。
向かい風の中、休み休み船を手漕ぎするように
上がったり下ったりを繰り返して来た精神的な調子、荒んでいく内面。
そのどちらもが今の私の中を侵食していく濁っていて鉛のように重い翳りだった。
だが、落とした視線を持ち上げて暴風に前髪を攫われながらも
隣の爆豪さんが、一歩前にいる緑谷くんが、皆が
目を奪われているその光景に、私も翳った視野を向ければ
そこは強すぎるほどの、全ての翳りを大きな光で照らそうと悶え、翳りに抗う
…確かにこの光は私の後悔を照らし、晴らしてはくれなかった。
どれほど眩い光源であったとしても
そこに凹凸があれば照らせない死角があることなど今となっては分かってしまっている。
自らを純粋だったというのは抵抗があるが、私はまだ
だが、どうやら今の私は死角に隠されてはいなかったようで
その輝きの眩さを、力強さを、影響力を、真っ向から浴びていた。
明るすぎる。泣きたくなってしまいそうだ。
苦しい、その明るさが私の中のわだかまりを突き刺していく。
蓋をして押し込んで、この感情と連れ添う自分を
「仕方ないでしょう」と言い張る情けなさを突きつけられていく。
それでも、どうしても…どうしてもその光景に目を背けられない
それはきっと、経過がどんなに道を逸れようと変わらぬスタート地点
私の「
なぜか、絶えたはずの聴覚は今この時、あの人の声だけは聞こえてきた
「ヒーロとは、常にピンチをぶち壊していくもの」
上空からオールマイトによって
地面に叩きつけられた敵の衝突地点から大きな振動とひび割れていく地面。
「
「さらに向こうへ…Plus Ultra！！」
幾度目かの爆風は轟音を纏い、波及した
あれほど脅威とされていた敵は彼方へ
飛ばされた先に出来た天井の大穴から降り注ぐ陽光も
トップヒーローと、平和の象徴と呼ばれる人々の心を照らす輝きも
今の濁り、端々を虫食っている歪な視界にもしっかり映っていた。
『…これ、が“象徴”』
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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