17second ページ18
.
やはり牛乳パックは角が凹んでいて
漏れを懸念し、余っていた空の２Ｌペットボトルに移した
慣れた自炊はサクサクと作業が進んで、あとはオーブンの焼き上がり待ち
待ち時間、リビングの４人がけの机の席に座る。
正面の席では消太さんが雄英の仕事なのか、プリントに目を通していた
もちろん、個人情報だったり
秘匿内容だったりすることもあるから中身は見ないようにする
…相澤消太、私の保護者代わり
血縁は全くない。両親が仲良く…というか面倒見ていたらしい
というのも、両親は消太さんより１０歳年上で
消太さんが雄英に通っていた時雄英の養護教諭の研修をしていた。
両親は戦闘向きの個性ではなかったのでヒーローではあったが
ヒーローの応急処置や急患対応のヘルプとして病院に呼ばれるのが仕事
前者はいくつかの事務所と契約を結んで、事務所から災害時に手伝いとして呼ばれたり…
まぁ、とにもかくにもヒーローとしては異例の多い人達だった。
消太さんのインターン先も契約を結んでいる事務所の１つだった
保健室でも世話になりインターン先でも遭遇した消太さんを
偉く気に入った両親は消太さんが卒業したあとでも交流を持ち
時々、家でご飯を食べたりもした。
ヒーローとして、雄英生として先輩にあたる両親に
少なからず縁と恩を感じた消太さんは身寄りのない…訳でもないが
遠い親族らが押し付け合いをしていた私の保護者代わりを自ら名乗り出た
もちろん、勝手に押し付け合った癖に消太さんへの当たりは強かった
あの時はふざけんなって思ったけど、今にして思えば当然といえば当然
なんせあの時の消太さんの年齢は２１だもの
ひざしさんも驚いてたし
それでも何とかなったのは両親がコツコツ貯めていた貯蓄と保険金
押し付け合いの中でも
それを狙ってるっていうのが６歳の私には理解出来てしまった
それまで普通に見えていた親族が、人という存在が気持ち悪く醜く見えた
あの時は…どいつもこいつも、私も相手も、見えるもの全てゴミだらけ
感情も表情も死んでしまいそうで
体と命だけがこの世に取り残されたような感覚がした
法的な繋がりのあるけど嫌悪感しかないその人らより
両親からの熱い信頼、両親のと強い繋がりのある消太さんに一緒にいて欲しかった
この人は恩人であり、父親に近い
他にも手を貸してくれる人がいる中、特別なのには変わりない
それでも身内のような安心感はあるが“父親”に出来ない、そんな曖昧な存在
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 322人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - うわわわ…！！紹介して頂き本当にありがとうございます！！私もこちらの作品が大好きです！！もう睡様には頭が上がりませんね…！イラストもお上手で小説も面白い…！！尊敬します！！更新頑張って下さい！！ (2019年4月27日 18時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
