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「前政権総理大臣『相談役』の娘、櫛名田A」
きっとその言葉には皮肉も込もっていたんだろう。
思わず顔が強張るのがわかった。
「違ったか？」
「いえ……合ってます。まぁ貴女方のお陰で失脚しましたけどね」
さっきのお返しと言わんばかりに皮肉を込めて言ったつもりだったけど、彼女は眉ひとつ動かさなかった。
鉄の仮面でも被っているのだろうか。
『前総理大臣相談役の娘』
それは思い出したくもなかった忌まわしい記憶。
私の父は前政権のNo.1の相談役……つまりH歴になる前の総理大臣の相談役だった。
とは言ってもそれは形だけで、総理の相談を真面目に受けていなかった、とH歴になった後聞いた。
父も父だけど、その時の総理もなかなか安定しないところがある人で、『相談に乗ってくれる誰か』が必要な人だった。
けど、その本来相談に耳を傾けるべきである父が何もしなかったせいで、言の葉党がクーデターを起こしてこのザマだ。
───要するに、父が仕事を怠ったせいで国が傾き、こんな女尊男卑の国家になったというわけで。
よくこの店に来る彼らが血を流して戦わなければならない社会を作ったのは紛れもなく私の父だということ。
私はその事実から何年も目を背けてきた。
私が彼らの恋愛相談に乗っているのも、罪滅ぼしのつもりはないと言えば嘘になる。
「……ッ、それがどうしたんですか」
「嗚呼、気分を悪くさせたならすまない。中王区で噂になっていたんだ。
『外にどんな相談でも乗ってくれる店員がいるという喫茶店があり、その店員が前総理大臣相談役の娘らしい』……と」
ん？その噂の真偽を確かめるためにここまで来たって言うの？
「……もしかして中王区って……」
「違っ、これは総理の命令だ！」
「総理大臣暇なの！？」
おっと、思わずタメ口になってしまった。
でもこれ仕方ないよね？？
「ひ、暇……強ち間違いではないかもしれないな……」
「おい補佐官」
その人、貴女方のトップでしょうが。
つーか、あの人達が血吐いて戦ってるのに、それを強要する中王区側が時間持て余してたりしたら私、ブチ切れるからね？スピリタス瓶で飲ましたろか？？
「っと、話がだいぶ逸れたな。そろそろ本題に入らせてもらう」
「あ、まだ本題入ってなかったんですね」
「煩い。この喫茶店はどんな相談にでも乗ってくれると聞いたんだが、私の相談にも乗ってくれないか？」
───そして、今に至る。
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紅乱 - futureblue�鏡い気�» わぁぁ！ありがとうございます！続編の予定は……今のところないですね。完全なるネタ切れ状態でして(^_^;) 凄く嬉しいコメありがとうございます！！ (2020年5月12日 21時) (
レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白くて毎度更新を楽しみにしていました!一旦完結となっていましたが､もしかして続いたりするんでしょうか!?もし続編が出るなら是非読みたいです! (2020年5月12日 16時) (レス) id: 7e21f45296 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - ノイズさん» えと、彼女さんと夢主の名前のことですかね！？すぐ改善するので詳しくオナシャス！！m(_ _)m (2020年4月4日 18時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
ノイズ - 名前が一緒なのに違和感が…（笑） (2020年4月4日 16時) (レス) id: 4f45d6607d (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - 空希さん» 喜んでもらえたなら嬉しいです！クシナダに行ってみたいですと！？作者としてそれ以上嬉しい言葉はないです！ありがとうございます！！ (2020年3月24日 21時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
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