相談者その８［MC.L.B］ ページ23
昼食をとりに来店したお客さんも一人、また一人と帰り始めた頃、そのお客さんはやってきた。
「こんにちは、Aさん」
「おっ、三郎くん！」
彼は山田三郎くん。山田三兄弟の末っ子で、当店の常連さんだ。
彼は私の知る限りではラッパーの中では最年少にもかかわらず、身長は百七十センチをゆうに超える高身長で、今も彼が私を見下ろすような形になっている。
信じられるか？この子、まだ十四歳なんだぜ……？
「注文決まってる？いつもの？」
「あ、はい。コーヒー、ブラックで」
その注文に、私はつい破顔してしまう。
「笑わないでくださいよ……」
「ごめんごめん。三郎くん、まだお兄さん達に甘いものよりも苦いものが好きなの隠してるの？」
「はい。だってこの前、家で飲み物何がいいか聞かれた時、コーヒーのブラックって答えたら、二人共この世が終わったような顔するんですよ？カレーも僕の分だけ未だに甘口だし……」
そう、この子はお兄さん達──一郎くんと二郎くん──と来店する時は必ずコーラ等のジュースを頼むけど、実は甘いジュースよりも苦いコーヒーの方が好きだということを隠しているのだ。
一郎くんも二郎くんも三郎くんはまだ子供舌だと思っているらしく、なかなか言い出せないでいるんだとか。
だから彼はこの店に来る時は必ずコーヒーのブラックを頼む。
ここで働いていると、そう言った事情が凄くよく見えるから面白い。
「あ、わかってると思いますけど、この事をいち兄や低脳に言わないでくださいね」
「はいはい、わかってるよ。それにしても低脳って……」
この子は本当に二郎くんに対しては辛辣だなぁ。
三人で来店する時も、必ずと言ってもいいほど二郎くんと三郎くんは喧嘩して、その度に一郎くんに雷を落とされている。
私は喧嘩できる兄弟とかがいないから、それがちょっと羨ましかったりするんだけどね。
「お待たせ。はい、コーヒー」
「ありがとうございます」
三郎くんは一口コーヒーに口をつけると、軽く溜め息をついた。
これはもしかして……
「相談？」
「正解です……彼女のことなんですけど」
いつもの自信ありげな顔が暗く沈んでるあたり、間違っても彼の長兄のような惚気話ではないことは察した。
「僕の彼女、相当なアニメオタクなんですよ……」
「ああ、この前言ってたね。それがどうかした？」
三郎くんはそれに応えず、ある一枚の写真を私に手渡した。
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紅乱 - futureblue�鏡い気�» わぁぁ！ありがとうございます！続編の予定は……今のところないですね。完全なるネタ切れ状態でして(^_^;) 凄く嬉しいコメありがとうございます！！ (2020年5月12日 21時) (
レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白くて毎度更新を楽しみにしていました!一旦完結となっていましたが､もしかして続いたりするんでしょうか!?もし続編が出るなら是非読みたいです! (2020年5月12日 16時) (レス) id: 7e21f45296 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - ノイズさん» えと、彼女さんと夢主の名前のことですかね！？すぐ改善するので詳しくオナシャス！！m(_ _)m (2020年4月4日 18時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
ノイズ - 名前が一緒なのに違和感が…（笑） (2020年4月4日 16時) (レス) id: 4f45d6607d (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - 空希さん» 喜んでもらえたなら嬉しいです！クシナダに行ってみたいですと！？作者としてそれ以上嬉しい言葉はないです！ありがとうございます！！ (2020年3月24日 21時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
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