相談者その６［Dead or Alive］ ページ16
「うわ〜、曇ってきた……」
夕飯の買い出しに行った帰り道、ふと空を仰げばその青色は東から流れてきた雲に侵蝕されようとしていた。
湿った風の匂いが鼻先に届き、遠雷が聞こえた。
青色が完全に雲に覆われ、辺りが暗くなるまでには、いくらの時間もかからなかった。
スーパーの屋根に止まっていたカラスが鳴き喚きながら巣に帰っていく。それを打ち落とそうとするかのように、雨滴が落下し始める。
どうしよう、傘持ってきてないのに……
仕方ない、お気に入りのコートのフードを被り、買った物を濡らさないように抱えながら、走る。
「今日天気予報では雨降らないって言ってなかったっけ？めっちゃ降ってるじゃん！くそう、あの天気予報二度と見ない！……ん？」
誰も見ていないのをいいことに、ぶつぶつと天気予報士に向かって悪態をついていると、どこからか音楽が聞こえた気がした。
こんな雨の日にラップバトル？いや、違う。
この音楽は今流行りのバンドの曲だ。
よく聞けば人の声も聞こえる。
その音が近づいてきてようやくわかった。これはラジオか何かの音だ。
路地裏の前を通ると、一層音が大きくなった。
どうやらこの路地裏にこの音の発生源があるらしい。
「何、ラジカセでも捨ててあるわけ？いや、でも電源つけっぱなしで捨てるわけないか……」
じゃあ何だろう。そう思ってその音の発生源を探索しようと辺りを見回し──私は硬直した。
路地裏に人が座り込んでいた。
蒼色の髪にカーキのモッズコートを着た男。
私と同じ歳か、それとも歳上か……それぐらいの見た目で、ズボンが破れているのはダメージ加工か、後から破れたのかわからないほど全体的に怪我や汚れが多い。
隣に置いてある大きなラジカセが先程の音の発生源らしく、ずっとラジオが流れているけど、果たしてこの男、意識はあるのだろうか。
「ねぇ、生きてる？」
肩を揺すりながら声をかけると、男は眠たげに瞼を上げ、突然覚醒したように紫色の目を見開いた。
「煙草持ってねぇ？」
「目が覚めて第一声がそれか〜。ダメ男の匂いがするぜ……ん？」
男が左耳につけている賽子の耳飾りに既視感を感じる。その耳飾りを私はこの前どこかで見た。
そして、この顔も。
「？どうしたんだよ」
───あ、思い出した。
確か、乱数くんと幻太郎先生と一緒に来店したお客さん。
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紅乱 - futureblue�鏡い気�» わぁぁ！ありがとうございます！続編の予定は……今のところないですね。完全なるネタ切れ状態でして(^_^;) 凄く嬉しいコメありがとうございます！！ (2020年5月12日 21時) (
レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白くて毎度更新を楽しみにしていました!一旦完結となっていましたが､もしかして続いたりするんでしょうか!?もし続編が出るなら是非読みたいです! (2020年5月12日 16時) (レス) id: 7e21f45296 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - ノイズさん» えと、彼女さんと夢主の名前のことですかね！？すぐ改善するので詳しくオナシャス！！m(_ _)m (2020年4月4日 18時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
ノイズ - 名前が一緒なのに違和感が…（笑） (2020年4月4日 16時) (レス) id: 4f45d6607d (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - 空希さん» 喜んでもらえたなら嬉しいです！クシナダに行ってみたいですと！？作者としてそれ以上嬉しい言葉はないです！ありがとうございます！！ (2020年3月24日 21時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
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