154話*どこのル○ィだ ページ24
「この辺りでいいな。おいお前ら、俺がいた事コイツに絶対言うんじゃねえぞ!」
「う、うん」
『かしこまり〜』
鋼鐡塚さんは地面に下ろした炭治郎を睨みながら言った。
うーん、でも炭治郎は匂いで嘘がわかるからな。
そこのところの対策を考えておかなくちゃ。
「ん?瞼がピクピクしだした‼ コイツ起きる‼ じゃあな!」
私は遠ざかる鋼鐡塚さんの背に向けて敬礼すると、炭治郎のもとに駆け寄った。
「あっ、大丈夫ですか⁉」
『急に起きないでね』
「あ、ありがとう二人共……」
炭治郎は私が差し出した水に口をつけると、辺りを見回す。
「ねえ、今ここに鋼鐡塚さ『トォッ!』⁉」
その名を言いかけた彼の鼻に向かって、あらかじめ取り出しておいた在るものを投げつけた。
「なっ、どうしたんだ、A!これって……」
『藤の花の香り袋!それ宇髄さんのお嫁さん達が失くしても大丈夫なように沢山作ってくれたやつでね、リラックス効果もあるらしいから嗅いでおくといいよ!(早口)』
リラックス効果は本当にあるのか知らんけど、まあ気づかないだろうからいいとしよう。
これで嘘の匂いはわからないだろう。
「そうなのか……あ、話が逸れたな。鋼鐡塚さんいなかった?」
「い、いえ、いなかったですよ!」
小鉄君、めっちゃ嘘吐くの下手だなぁ!
斜め四十五度向きながら口笛吹いて誤魔化すとか何時代のやり方だよ。
「そうか、気のせいか……柱の人は⁉」
「鍵を渡したので行ってしまいました」
そうか……、と炭治郎は少し残念そうに眉を下げる。
『あの、違うの炭治郎。小鉄君はこれ以上私達に被害が及ばないように庇って鍵を渡してくれたの!』
「そうだったのか……よく頑張ったな」
彼は優しく、いつもの太陽のような笑顔で小鉄君の頭を撫でた。
あんなに優しく笑うことも、人の心を楽にさせることも炭治郎の人柄故に出来ることだと私は知っている。
とてもじゃないけど私には真似出来ないことだということも。
『結局鍵って何の鍵だったの?』
「絡繰人形です」
聴けば、それは小鉄君の先祖が作ったものであり、百八つの動きができるんだとか。
人間を凌駕する力があるらしく、戦闘訓練に利用されるらしい。
「そうか、彼は訓練のためにそれを……」
「はい……だけど老朽化が進んで壊れそうなんです」
次で壊れるってそういう事だったのね。
見せてもらうのは可能かと尋ねようとした瞬間、どこからか硬い物がぶつかり合うような音がした。
155話*ジェネレーションギャップ→←153話*もうちょいレパートリー増やしてもいいと思う
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紅乱 - セブンス・エイカンさん» 小さい頃あの絵描き歌意味わかんなくてギャン泣きした記憶あります。(白目) 応援ありがとうございます! (2020年4月2日 18時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 関係ないけどハクション大魔王の絵描き歌って意味不明ですよね。ワオワオワオワオ!!とか言い出しますもん。続編に行っても頑張ってください! (2020年4月2日 18時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - 匿名さん» 麦茶吹いたんですか!?ハンカチどうぞ・ω・)っ◇ シャーロット家次男は皆さんご存知のカタ○リさんです。笑ってもらえたなら嬉しいです! (2020年3月31日 13時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - カバは可愛いから〜のくだりで飲んでた麦茶吹きました。そしてシャーロット家次男ww (2020年3月31日 12時) (レス) id: eb8e936342 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - セブンス・エイカンさん» 小鉄君は真顔でエグいことする子だと信じて疑ってません。(失礼) 嬉しいコメント本っっ当にありがとうございます!頑張ります!! (2020年3月29日 17時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
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