＊ ページ37
入口から衛兵の怒声や客の悲鳴が立ち上る
その異常事態に会場の注意が全てそちらに向けられた
「な、何です貴方たち？ 見た感じ招待客という訳でもなさそうですが…」
学園長が仮面の奥で眉を顰める
騒ぎを聞きつけた先生達が招かれざる客を取り囲んだ
各寮長らは来賓客を入口から遠くへ誘導し、それぞれマジカルペンを構えている
「イヒッ」
皆が動向を見守る中、騒ぎの元凶の一人が黒いフードの奥から歪な笑い声を零した
「黄金の髪の子はどこじゃぁ…！太陽の祝福を受けた子供はどこじゃぁ…！！」
「ッ」
ヒュッと喉が鳴った
太陽の祝福
その言葉は嫌なくらい身に覚えがあった
あの日、あの場にいた面子が目を見開いて私に視線を寄越す
「A･ボネセットはどこじゃあ…！！」
今度は会場の多くの視線が私を射抜いた
視線が集まる方向に気付いた黒マント達が、私の髪を見てニタリと口元を歪ませる
「その娘を寄越せェ！寄越すんじゃァ！！」
嗄れた声が叫ぶ
私の肩を正妃アリアが守るように抱き締めるが、それでも身体の震えは止まらなかった
「(なんで、なんで…！)」
あの場にいた人以外知らない筈なのに！
どうしてあの人達は私のことを知っているの…！？
「貴様ら、ゴーテル王国の人間だな」
その時、静かで厳かな声が響く
総長が座り込む私を隠すように集団の前に躍り出た
「何の勘違いか知らないがこの娘に特別な力など一切ない。退場願おうか」
警告するように長い杖を集団に向ける総長
杖先からは今にも破壊魔法が飛び出しそうだ
一瞬それに怯むが、直ぐに勢いを取り戻して集団は嗄れた声を張り上げた
「聞いたのさァ！聞いたのさァ！
自己愛我欲のサラウォートォ！恨むなら馬鹿な己の生徒を恨むがいい！」
いひひ、イヒヒと笑う集団
「…餓鬼の対処を見誤ったな、過去の私よ」
総長がそう小さく呟く
それと同時に、遠くの方でバシンッ！と鋭い音がした
「な、なにするんですかぁ！」
「とぼけんじゃないわよ！！アンタなんでしょ！？この薄汚いドブ鼠がッ！！」
ヴィルくんがユウちゃんを鬼の形相で殴っていた
周りが止めようと藻掻くが、怒り心頭の彼の拳は止まらない
その一連の流れで、私は誰が秘密を漏らしたのか分かってしまった
「とにかく、式典は中止だ
＿＿＿まずはこの者達を排除する」
そう言うや否や、恐怖の女王はヒールを高く鳴らして集団へ突撃を仕掛けるのであった
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くらげ - 待って、、、ロスカゲートじゃない、、、、、すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！！！！！！！！ (12月3日 10時) (
レス) @page50 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - "深淵の君"ってえ！？王子様がくるその日までのロスカゲートちゃん！！？？いろんな世界線ある！？やべぇ！！！これからも応援してます！！！！ (12月3日 10時) (レス) @page31 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
あ - 天才か 夜中に見て感傷に浸ってる (2023年1月10日 2時) (レス) @page50 id: af6608e558 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - ぷりんせす わんこ見たいです🥺 パスワード教えて欲しいです…作者様の作品が全部良すぎてお気に入りです。 (2022年12月19日 19時) (レス) id: ace6ee2d95 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ぷりんせすわんこ見たいです...🥺パスワード教えてほしいです...作者様の作品全部が神すぎて..... (2022年12月4日 15時) (レス) @page50 id: b8f7239a75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2021年10月12日 15時
