動じない9話 文化祭(7) ページ11
「さ、桜田さんを放せ!桜田さんは関係ないだろ!」
新八が男に向かって叫んだが、男はゆっくりとかぶりを振る。
「いいや、関係はある。だってこいつはここの生徒、文化祭に参加しているじゃないか。」
正気じゃない・・・・、こいつ・・・。新八は唾を飲み込んだ。
そのときだった。
「ったくよー。うるさくって映画に集中できねーよ。」
「!」
客席の一番後ろから声がした。特に張り上げているわけでもないのに不思議と響く声。
銀八だ。だるそうにゆっくりステージに向かって歩いてくる。
銀八先生!と群集が活気づいたように声を上げた。それは、この人なら何とかしてくれるという根拠の無い自信からだったが。
男が銀八を睨みつける。
「何もんだテメーは?」
「テメーこそ何もんだ。あと何しにきやがったんだよ、そんな危ねぇもん持ち出して。」
男は笑う。
「文化祭を廃止させに来たんだ。こんなクソみたいなイベント、二度とさせねぇそうにな!」
「ほう。俺と話があうじゃねーか。・・・・てことで廃止になりませんかね、理事長。」
そう言った銀八に「どっちの味方だテメェはぁぁぁぁ!」とぶち切れる理事長。
「つーかよ。俺ぁ別に文化祭だかボンカレーだか、そんなもんがどうなろーと知ったこっちゃねーんだ。」
「先生、その二つ結構遠いです。」
新八のつっこみを無視して銀八は続ける。
「だがな。そいつは離してもらうぜ。そいつぁ、俺のクラスの生徒だ。痛い目にあうと目覚めがわりぃからな。」
「だったら、てめーからも理事長にいって、文化祭を廃止にさせろ。」
男はそう言って、銀八の隣にいる理事長へ顎をしゃくる。とにかくその一点は譲れないという気迫と覚悟が男には満ちていた。
「・・・・・て、ことなんで理事長、廃―――――」
「だからどっちの味方なんだっつてんだろーが!」
まぁ、当然のように理事長は繰り返す。
そのとき、先ほどまでしんとしていた桜田さんが口を開いた。
「あの、どうでもいいんですけど。早くしてもらえませんか?今日はお父様と食事会なんです。」
彼女の顔には「本当にどうでもいい」と書かれていた。何て空気の読めなさささだと、群集は思ったことであろう。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←動じない8話 文化祭(6)
146人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆめ - 胡桃さん» しかし、ゆめはそれをドブ川に落としてしまった!ゆめに1000のダメージ!っと、おふざけはこの辺にして、ありがとうございます!文才があるといってもらえて嬉しいです! (2018年6月1日 19時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - ゆめ は 文才 を てにいれた! (2018年5月3日 13時) (レス) id: eaea3a9226 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 銀魂LOVE♪の神紫ダヨさん» ありがとうございます!今、書いてます!もうしばらくだけお待ちください。 (2018年4月19日 22時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
銀魂LOVE♪の神紫ダヨ - 続き見たいです!更新頑張ってください応援しています (2018年4月15日 9時) (レス) id: 85fc3d6f11 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - ほわいとさん» 最近更新サボってすいません!ちょっと忙しくてヤヴァイの出もう少しお待ちください!絶対更新はします!絶対します! (2018年4月5日 13時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆめ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hasake/
作成日時:2018年2月27日 9時