よそ見しないで、鉄太くん (ページ4)

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♡♡♡♡ ページ4

期末テスト前。

家じゃ集中できないから
学校で夜遅くまで勉強してた。

「今日は俺一人で
　勉強しなきゃなんねぇんだ。
　教えるのはまた今度な。」

『えぇ、鉄太くんと一緒じゃないと
　私たちやる気出ないんだけど〜』

「…子供みたいなこと言いやがって。
　とりあえず今日はダメだ。
　また明日な。」

『えぇ、そんなぁ。』

一緒に勉強したかったのに
断られてしまった。

でもとりあえず一人で頑張る。

赤点なんて取ったら冬休み補習で
休みが消えちゃうなんて絶対嫌だ！！

クリスマスは鉄太くんと
過ごしたいんだから
絶対予定空けておかないと…。

…

『ふぃぁぁあ！疲れたぁ。』

もう夜の8時。

結構頑張ったよぉ。
そろそろ帰るとしますか！

帰り道、
嫌なものを見てしまった。

『鉄太…くん…？』

隣に女の子がいる。
目を凝らしてみると、
それはヒナちゃんだった。

“今日は俺一人で
　勉強しなきゃなんねぇんだ。”

嘘ついてたんだ…。

別に嘘まで付かなくたって…。

ヒナちゃんにゾッコンなのは知ってるし
私がこのままじゃ鉄太くんを落とすことも
無理ゲーなのはわかってる。

でもなんでかな。

嫉妬っていうのはこう、
腹黒い様な感情をもたらしてしまう。