よそ見しないで、鉄太くん (ページ14)

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♡♡♡♡ ページ14

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「俺が橘のこと好きって知ってて
　こんなことしてるんだよな？」

『当たり前じゃん、
　私鉄太くんのこと好きだもん。』

「…なんでそんなに
　ストレートに言えるんだよ。」

『え？』

「お前みたいな馬鹿正直なやつ、
　嫌いなんだよ。」

『き、嫌い…なの？』

「…っ、ぁあもう！
　俺も正直に伝えられたなら
　よかったけどよ！！
　マジで嫌いなやつと
　クリスマスにデートなんかするか？？
　勉強会だって、二人きりでするか？」

『え、でもそれ
　ヒナちゃんともしてたじゃん』

「塾でだろ？塾ってそこに
　いろんなやついるから
　二人きりじゃねぇんだよ。
　本当に二人きりでしたのはお前だけだ。
　そんで、橘と勉強してたのは
　塾の宿題もあるけど、
　馬鹿なお前にどうやって教えたら
　わかりやすいのか、橘に
　教えてもらってたんだ。」

『え、私のために…？』

「…あぁ。」

嬉しくて、嬉しくて、
涙が溢れてきて。

「ちょっ、おまっ、
　どうしたんだよ、
　なんで泣いてんだ！？」

『だってぇ、鉄太くん
　私のために頑張ってくれたんでしょ？
　ありがとう…ありがとう…。』

「…泣くなよ。可愛い顔が台無しだ。」

『えっ、今なんて…？』

「2度も言わせんじゃねぇ」

そう言って鉄太くんは
流れる涙を親指で拭ってくれた。

「俺をこれ以上落とすな。
　お前が思ってる以上に
　俺、お前に落ちてるから。」

そういうと鉄太くんは私を
優しく抱きしめてくれた。

「A、好きだ。」

ーENDー