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「放しやがれ!」

ズルズルと引きずられ
乱暴に床に捨てられた。

俺が喚こうが看守達は見向きもせず
背中を向ける。

「なんでこんなことに……」

その場に座り込み、頭を抱えた。
俺の悲痛な声だけが無機質な廊下に響いた。

「クソ」


こんな場所、ぜってェ出てやる。



ペタペタ
ペタペタ



ふらつく足音に顔をあげると、廊下の向こうから
ダンボールを3つも重ねて抱えた白衣が目の前を通り過ぎた。


先程の強烈な体験とは
うって変わってなんとも間抜けな光景に
気が抜けた。


細い腕にそれは明らかに重そうで、見てて危なっかしい。
こんな状況だというのに
ダンボールが落ちそうになっているのを見ると
放って置けなかった。


「ったく」

立ち上がり、背後から2つを取り上げ横に並ぶ。

「あぁ返してっ」

「別に取らねーよ。運んでやるよ」

「あ、ありがとう」




「台車が壊れてさ。そりゃもう盛大な壊れ方して……ふふ」

隣で歩きながら女が思い出し笑いをする。

なんだかコイツだけはこのイカれた空気の中でまともな気がする。

「坂田銀時、だっけ?
君はなんであんな犯罪を繰り返したんだ?」

興味津々といったように俺を見上げた。

「テメェには関係無いだろ」

「まぁそうなんだけどね」

残念だなァと笑う。

自分が無実と話したところで、どうにもならない。

それより、なんとかしてここから出なければ。

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しゃしゃねこ(プロフ) - あーたぁさんだぎぃさん» そういう事だったんですね!教えてくださり、ありがとうございます!更新、頑張って下さい! (2017年8月7日 17時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
あーたぁさんだぎぃ(プロフ) - かのんさん» メッセージありがとうございました!! (2017年8月7日 17時) (レス) id: 0b40d94bc8 (このIDを非表示/違反報告)
あーたぁさんだぎぃ(プロフ) - かのんさん» 目次の数字は、構想の段階で囚人番号に使用する予定だった数字です。番付方法から結構細かく設定していたんですが、モブの見分けがつかなくなりそうだったので止めました(笑)ゆるりと更新していきますので是非ともお付き合いよろしくお願いします。 (2017年8月7日 17時) (レス) id: 0b40d94bc8 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 凄い面白くて、読み応えがありますね!!つかぬことをお聞きするのですが、話の目次、0617とかって、どういう意味ですかね?教えてくだされば幸いです。更新頑張ってください! (2017年8月6日 23時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーたぁさんだぎぃ | 作成日時:2017年8月5日 11時

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