散歩してたら推し拾った【文スト】

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芥「？Aどこか行くのか？」

『仕事です』

芥「仕事か。....いつ頃に終わる」

『うーん..18時とかかなあ』

芥「承知した」

芥川さんは私に帰宅時間を聞いた後、部屋に戻ってしまった。
なんだったんだろう、なんて思いながら

『行ってきまーす』

そう言って、玄関の鍵を閉めた。


芥「....18時頃か。」

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芥川side

Aが後にした部屋でぼんやりと昨日のことを思い出す。

元の世界で、ここに来る前何をしていたのか、ここに来たのはいつだったか、とか。
Aと出会ったのは何時頃だったか、とか。

何故Aは僕を拾ったのか、とか。

きっと、Aが言っていた推し？だから。が理由なんだと思う。
だが、他にも理由があるように見えるのだ。

芥「......」

少し考え込んでみたものの
思いつかずいつか聞いてみよう、その結論に至った。

芥「....そうえば、」

そういえば僕、Aに感謝の言葉は述べたが、行動はしていないな、と。
ふと思い出した。

正直、礼？などはよく分からない。
それに、相手は女性だ。
よく「自分がされて嬉しいことを」なんて言われるが、僕が嬉しいことをAにしたところできっと

『.....？』

頭に？が浮かぶだろう。

どうしたものか、なんて考え込んでいれば


"「女性はね...」"


芥「！ソレだ」

いつかの太宰さんが言っていた言葉を思い出す。
そうか、女性はアレが好きなのか、

やっとモヤモヤが解けた僕はひとり部屋で笑みを浮かべた。

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