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その言葉の意味を理解するのに、そう時間は掛からなかった。
『冗談、ですよね先輩..』
鈴「これが冗談に見えるのか?」
先輩の鞄から取り出された、鋭く光ったモノが私に向けられる。
ソレを見た瞬間、血が一気に引いた。
鈴「普通、おかしくないか?
こんな夜に、人通りが滅多にない暗い道で1人になった途端偶然にも会社の先輩が現れる。」
今思えば、明らかに不自然な事だった。
あの時、もっと考えられていれば、なんて考えてももう遅かった。
捕まってしまったのだ、不審者に。
いや、ストーカーに。
鈴「さあ、もう夜も遅い。
早く俺とAだけの家に行こう。
お前のために、A好みの家具を取り揃えたんだ!ふかふかのベットに、可愛いパジャマだってある!」
先輩は私の手首を強くつかみ、歩き始める。
『や、やだ...!!』
それに抵抗しようにも、相手は男性で力では圧倒的にあちらが上であった。
ビクともしない。それどころか
鈴「....なんで大人しくしてくれないんだよ」
ストーカーを不機嫌にさせてしまった。
先輩は立ち止まると、私の方によってきて、
鈴「今から俺とA2人だけの生活ができるんだぞ?嬉しくないのか?
会社でAが先輩先輩!と俺を求めるし、俺が他の奴と話すと激怒するから、俺はお前の気持ちに答えて家を用意したのに...」
全て、先輩の妄想だった。
私は先輩先輩!と求めたこともないし、名前を呼ぶとしたら書類確認の時くらいだった。
当たり前だが、激怒なんてしていない。
怖くて、涙がボロボロと流れ落ちてくる。
「なんで泣くんだ..?ああ、そうか。早く家に行きたいんだな、引き止めて悪かった。
でもこれ以上抵抗されると困るから、今からお前には少しだけ眠っていて貰うぞ。」
先輩はそう言うと内ポケットからス.タ.ン.ガ.ン.を取り出した
『!い、いやっ....!』
鈴「おやすみ、A」
ビリビリと耳元で音がした、その時だった。
「羅生門!」
後ろから今まで探し求めていた彼の声が聞こえたのだ。
鈴「ぅあ"っ!?」
瞑っていた目を開けると、そこにはパタリと倒れ込んでいる先輩の姿があった。
芥「A」
『芥川く...』
後ろを振り向いたその時、バチンッと頬に痛みがした。
芥「どこに居たのだ!僕がどれだけ探したか...!!!!貴様は先程僕に"刺されたらどうする"と心配していたが、そう言った貴様が危険な目にあってどうする!!」
"「この阿呆め..!」"
そう言った芥の声は微かに震えていた
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紗雪(プロフ) - やつがれくん.....もうめっちゃ好き! (10月22日 16時) (レス) @page39 id: fc2b6b5dfb (このIDを非表示/違反報告)
○8○(プロフ) - やつがれくん…好きっス… (10月11日 7時) (レス) @page34 id: bcf389227d (このIDを非表示/違反報告)
オタク - スゥッッ...愛してます() (9月22日 18時) (レス) @page24 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
本の世界にいきたい(プロフ) - スッ…………好き(語源力) (9月13日 0時) (レス) id: 1975082612 (このIDを非表示/違反報告)
朝宮藍良@元十六夜紅葉(プロフ) - コメント失礼します!やつがれ君かわいいですww更新ゆっくりでいいので頑張ってください! (9月11日 19時) (レス) @page16 id: 384241b2c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もすこみゅーる | 作成日時:2023年7月17日 21時