story136 ページ25
＊Aside＊
「A。」
「天馬…。」
ベンチでスパイクの紐を結んでいると、天馬がやってきた。
私の視線まで腰を落とすと、目を合わせて言った。
「大丈夫？太陽との試合…。」
目が合うとドキッとしちゃうけど、
今はそれより太陽のことでいっぱいだった。
「……うん、大丈夫。」
「けど…。」
「大丈夫だって！」
天馬にそう言うと、鬼道監督が号令をかけた。
周りでアップをしてたみんなが次々と鬼道監督の元へと駆けていく。
「ホラ、集合かかったよ。早く行こ！」
「うん…。」
嘘。
ホントは大丈夫なんかじゃない。
けど、心配かけたくないから。
みんなと勝たなきゃいけないから。
大丈夫、戦える。
勝たなきゃ。
勝たなきゃいけないんだ……！
今は、試合に集中しなきゃ…！
そう自分に言い聞かせるけど。
実際に私の手や足は震えていた。
手なんか汗ばんでいる。
今までこんなこと、一度も無かったのに。
「スターティングメンバーを発表する。
FW 剣城、倉間
MF 神童、松風、錦、浜野
DF 霧野、狩屋、西園、天城
GK 三国
…以上だ。」
「……！」
「「「えっ…！？」」」
ベンチスタート…？
しかし、鬼道監督の選択に驚いていたのは、
私以上にみんなの方だった。
「監督、なぜAを外すんですか？今日の試合、Aの力は必要です。」
多分、心のどこかで外されるんじゃないかって思ってたんだと思う。
だから、そんなに驚かなかった。
「確かに、今日の試合にAの力は必要だろう。
だが、‶今‶のAでは何の役にも立たない。」
「…。」
鬼道監督には見抜かれていた。
外されたことにも、納得がいく。
今の気持ちで試合に出ても、いつものプレイはできないだろうし。
今は、頭を冷やそう。
それから、ミーティングが終わり、
選手のみんなはフィールドへと向かった。
「…。」
戦略に関係なしでベンチスタートなのは初めてだな。
…なんて、嫌味な言い方だけど。
「……はは…。」
私は手をギュッと握りしめた。
「情けないなぁ……。」
みんな革命成功のために全力なのに、私だけ…。
ポタッ…。
気づけば、私の目からは、
涙が溢れていた。
ホントに、情けないよ…。
「………。」
.
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蒼乃(プロフ) - takerutkさん» うぁぁぁぁ！！申し訳ありません！！ご指摘ありがとうございます…！誤字気をつけますね、、ずっとこのままだったなんてすみません、、、 (2016年6月20日 0時) (
レス) id: 0ae167b07f (このIDを非表示/違反報告)
takerutk(プロフ) - 10人に一人になってますよw (2016年6月19日 23時) (レス) id: 52a69e3143 (このIDを非表示/違反報告)
みりみり - こちらこそ！ (2014年12月3日 16時) (レス) id: d56b577762 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - みりみりさん» 了解！じゃ、これからよろしく！ (2014年12月3日 16時) (レス) id: 4395e408d4 (このIDを非表示/違反報告)
みりみり - ハイ！よろしくお願いします(≧∇≦) あと、タメでも良いですよ(^O^) (2014年12月2日 22時) (レス) id: d56b577762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃 | 作成日時：2014年10月1日 19時
