社長がお呼びです。７ (ページ3)

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「やっぱ、あんま美味しくないな。
早く退院して、
Aちゃんのハンバーグが食べたい」

嬉しい事、言ってくれるから、
にやけてきちゃう。

ご飯終わったら、
食器は廊下のワゴンの上に乗せておいた。

中島さんと章ちゃんを、
あんまり接触させたくなくて。

私って、やきもち妬きなんだなあ。

病室に戻ってすぐ。

「Aちゃん、おいで」

章ちゃんがベッドの上をぽんぽんて叩く。

ちょっと恥ずかしいけど、

やっと仲直り出来て、
私もずっとくっついていたいのが本音。

おずおず、ベッドの隅っこ、
章ちゃんのそばに座ったら、
その瞬間に、手を引かれて、
キスしてくれた。

髪に指がかかって、
むせるような甘い空気で、
狭い個室が満たされてく。

息つく暇もなくて、
深くなるのを、
必死で抑えてる。

きっと、章ちゃんも・・・

「もどかしな・・・」

低い声で囁いて、
指先で私の唇に触れる。

そうされただけで、
脳がじんと痺れて・・・

くらくらして、
章ちゃんの胸に倒れこみそうになるの、
なんとか堪えたら、
優しく抱きすくめられた。

「章ちゃん、
離して」

「無理。こうしてたい」

「でも・・・」

「離したら、キスしたなるけどええ？」

ゆっくりと離れて、
目が合ったと同時に、唇が重なる。

触れては離れて・・・

優しくて甘い溶けちゃうような、キス。

お互い、もう肩で息してて。

もっと触れたいって気持ちが暴れ出しそう。

その時、トントンってまた、
ドアを叩く音がして。