社長がお呼びです。７ (ページ30)

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キスを受け止めるだけで、
精一杯で・・・

ワンピースは章ちゃんの手によって、
いつの間にか、
ぐしゃぐしゃになってて。

カラダがはだけてる。

身体中の力が抜けて、
頭がぼうってして、

羞恥心が、
章ちゃんの手で、
かき回されて、
壊されてくの、はっきり感じてた。

「A、もう我慢出来ひんやろ？
ベッド、行こか」

何にも考えられなくされて。

何もかも、章ちゃんの思う通りでいい・・・

いつも通り甘くて、
いつもより少し激しく、
愛を与え合った後。

ベッドの中で、
どんな結婚式にしようか、
どんなお家にしようか、

色々、二人で相談中。

夢みたいに幸せな時間。

「そういや、
今日、ブライダルの担当者さんから連絡もらってな。
水族館第一号のカップルになれそうやねん」

「ほんとに？嬉しいなあ」

「春には俺のお嫁さんやなあ」

章ちゃんのしみじみした声で、
思い出した。

お母さんに反対されてる事、
言わなきゃ。

もうすれ違いたくないんだ・・・

「章ちゃん、あのね。
実は・・・
お父さんは結婚、喜んでくれてるんだけど。
お母さんに反対されてるの。
黙っててごめんなさい」

章ちゃんが、黙り込む。

傷付けちゃった・・・

「・・・そっか。
そうやんな」

それから、ちっちゃく、うなづいた。

「ごめんね、言い出せなくて・・・」

「ううん。
俺こそごめんな。
言い辛かったんやろ？」

すぐ隣で、
章ちゃんが、
私を優しい目で見つめてる。

泣き出しそうな私の頬を包んで、
おでこにキスして。

「なんとかして、分かってもらうから。
Aは心配せんでええからな」

章ちゃんの方が傷付いてるはずなのに、
そう言うの。

「反対されても、
私は平気。
絶対に一番好きな人と結婚する」

言い切ってから、照れてきた。