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「ねちった。」
「まだ体力は戻ってへんからね。
体起こすだけでもしんどいんやろな・・・。」
「ＩＣＵはいつ出れる？
なるべく早く小児病棟に
連れて行ってあげたい。
希も居るし・・・。」
「そやな・・・。
自発呼吸は安定したとはいえ、
未だ危険な状態には変わりあらへん。
今日の昼過ぎに検査してみて、
それで数値が安定したら
明日には一般病棟に移れるとおもうで。」
「ん。頼んだ。
ここじゃ希は面会できないし。
ずっと望と居る事も出来ないからね。
小児科病棟なら、
おいらか雅紀が一緒にいてあげられるし。」
「そやな。
誰かが一緒の方が落ち着けるもんな。」
暫く智と渋谷先生で話していると、ＩＣＵの入り口に見慣れた人影が見えた。
「あっ、しょー君だ。
もう来たんだ。」
智はそういいながら、空いていた方の手で入口に居る翔に手を振る。
翔の後ろには雅紀と雅紀に抱っこされた希の姿も有った。
「智兄、渋谷先生・・・。
希、少しだけでも
望に会わせてあげられないかな？」
翔も望の元までやってきて、こう切り出した。
ＩＣＵは原則子供の立ち入りは禁じられている。
大人でも時間や消毒等の制限が有る場所。
「ダメ？渋谷先生。
希、昨日から我慢してんだ。
チューブ抜けた望の顔、
ちょこっと見れば安心すると思うからさ。」
「・・・・・・はぁ〜・・・。
智先生と翔先生の頼みを
断れるわけ無いやないですか・・・。
ホンマにちょっとだけですよ？
見つかったら怒られんの俺なんですから。」
「んふふ。は〜い。
だって翔君。
雅紀たち呼んできて。
おいら望みを抱っこするので忙しいから。」
「・・・智兄ずるい・・・。
俺も抱っこしたいのに・・・。」
智にそう言われ、翔はすねながらもＩＣＵの入り口まで雅紀と希を迎えに行った。
入口の所で消毒を済ませた２人も望の元にやってきた。
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作者名：mio
| 作成日時：2018年2月4日 23時
