新しい友達!? ページ9
ゴリゴリ……ゴリゴリ……と薄暗いサイト内に響く音。まさしくそれはscp-173のもの。
だが、それに交じってもう1つ、人間の足音が。その人間は173に手を引かれながら歩いていく。
少し騒がしく。
『やっぱり怖いって!!いーくん!!何も見えないのっ!』
彫「そんなこと言っても……。僕動けなくなっちゃうもん。」
『私がある程度進んでからついてくるじゃダメなの?後ろからついてくるとかさ…。』
彫「…………。それだとAに触れてられないでしょ。それに距離が遠いと心配なの。」
カァッっと頬に朱がのぼる。今まで言われたことないようないきなりの発言に私はあたふた。
『……っ///は、恥ずかしい事言わないでよっ!その…うぅ……』
彫「?」
無自覚なのがまたもどかしい。手でパタパタと顔を仰ぎ、コホンと咳をし気を取り直す。
『今は何処に向かってるの?』
彫「特にあては無いけれど……。うーん。あっ!此処、シャイガイの部屋だ!」
『シャイガイ?』
聞いたことがない。scpだろうか?
彫「scpで、僕の友達。恥ずかしがり屋で人間が顔を見ると殺しちゃうんだ。」
サラッと凄いことを言う。それは私が顔を見たら殺されると言うことか…。
彫「シャイガーイ?僕だよ!今なら抜け出せるよーっ!」
シャ「…………ぁ。彫刻…くん。ホント……?………あっ………その、子…は?僕……恥ずかし…くて…ぇぇと…」
彫「この子は僕の友達。scp-0000*Aって言うんだ。
財団の奴らとは違うから、殺さないであげて。ね?」
『よ、よろしくお願いしますっ…。』
顔は見ていないが真っ白で細い体、それにあちこちに血がついている。
シャ「よろしく……。あ……君は……その…顔見ても………殺さない……から……。ぁ……の……と、友達……。」
しどろもどろだが、恥ずかしがっていて少しかわいい。しかも友達になってくれるみたい。
『いいの?ありがとう!』
と、にっこり笑うと真っ赤な顔をしてあわあわしている。か、かわいい…。
彫「2人が仲良くなれそうでよかったぁ。じゃ、シャイガイも一緒に行こうか。」
『うん!』
この時私は見ても死ぬ、見なくても死ぬ、
というかなり厄介なメンバーになっている事に気づかなかった。
『どうしていーくんの言葉がシャイガイに通じるの?』
彫「うーん。わからないけどscpならだいたい通じる。なんでだろ。」
『えぇ……』
シャ「不思議……だね……。」
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シバチャ(プロフ) - 最高です!! (2021年4月18日 19時) (レス) id: 4782804342 (このIDを非表示/違反報告)
煮物 - 面白いです!!続きお願いします! (2020年3月9日 16時) (レス) id: a01bcb1263 (このIDを非表示/違反報告)
ラテ - 面白いですね!これからも更新頑張ってください (2019年10月12日 1時) (レス) id: 816b195a2d (このIDを非表示/違反報告)
siomizu - とても面白いです!更新頑張ってください (2019年10月9日 16時) (レス) id: 8e14a7973d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小灰蝶 | 作成日時:2019年7月2日 22時