私は平和に暮らしたい!! (ページ8)

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私の価値はページ8

『いーくん!』

呼びかけてみるも返事はなし。もちろん収容室はもぬけの殻。

彫「A!ここにいた!まさか来てくれたの?」

『ひゃっ!?』

後ろを振り返るといーくんが。すごいビックリした……。

『あれ、でもなんで外に……あっ。』

彫「そ。僕も逃げ出したんだ。ねぇA。他のscp達も連れてさ、皆で脱出しよう。

君は一生このままはいやでしょ?」

『でも…博士達は皆いい人で…私だってもう……辛い思いは……』

もごもごと呟きしどろもどろになる私。

彫「此処に居ても、辛いだけだから。」

『でも…でも……』

そんな様子を見てしびれを切らしたのかいーくんは、

彫「Aだって此処に強制的に連れてこられたんだろ!?それに……それに博士達はみんなみんな

上手い事を言うんだ!!僕知ってるんだ…!君が利用されようとしてる事…!!」

必死だった。悲痛な表情を浮かべていた。でもきっとそれは私もそうだ…。ショックだった。

さっきまであんなに楽しかったのに…あれは全部嘘だった?本当に?私をただの人間だと、1人の

"普通の"人だと思ってくれていなかった?

私は決心した。

それによく考えたらせっかくの旅行を台無しにされたんだった。

その上利用されるなら此処で一生なんて絶対に嫌だ。

『分かった。一緒に行く。』

彫「うん…ありがとう…。ちょっと言い過ぎちゃってごめん…。」

『ううん。いいの。いーくんのお陰で決心したよ。

それにもう、ここの人に慈悲をかける必要はなくなった。』

そう。私はscp。異常な存在。人間は、"一般人"は味方じゃない。私の味方は同じscpだけ。

『じゃあ、行こっか。』

彫「うん。職員達の相手は取りあえず僕に任せてね。それと、僕見られてると動けないから

目をつむっていてくれるかな?手を引いて行くから。」

『ちょっと怖いけど…しょうがないか……。』

そうして私達は歩き出した。