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気管支に着いた俺達と赤血球。
壁を突き破って出てきた肺炎球菌は、ジリジリとこちらの方へ詰め寄っていく。
「赤血球…もう少し下がれ」
「は、はい…」
肺炎球菌がこちらに来る度、俺達も後ろへ下がる。
「お前らにも同じ目に遭ってもらうぜ…死ねぇぇぇぇ!!」
肺炎球菌が飛びかかってきた瞬間。
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なっ………!?」
サイレンのような音が響き渡る。
シロはそのまま、ボタンをポチッと押した。
すると、左右の機械により肺炎球菌はカプセルの中に閉じ込められた。
「おわぁっ!オイ待て、なんだコレは!!」
『誰が教えるか雑魚雑菌野郎ばーかばーか』
「さてと……足掻いても無駄だ。そのカプセルは内側からは絶対に壊せん」
聞けだの出せだの言う肺炎球菌に、お茶を入れながら様子見する。
『………あっ、赤血球……………お茶いる?』
怪我をしている赤血球の手を見て、お茶を飲むかを聞く。
「へ…あ、じゃあお言葉に甘えて……」
お茶を渡し、近くの椅子に腰掛けてゴロゴロ転がっていく肺炎球菌を見て笑いを堪える。
『…………くっ……雑菌がコロコロと………ふふっ…』
「まぁ………ここは気管支だからな」
「や……やめろ!やめろおおおお!!」
肺炎球菌はくしゃみ1号として発射され、高く高く散っていった。
「ばいばい菌だ」
『ばいばい菌〜!』
__________________________________________
「ま、また……会えますか?」
赤血球は俺達にそう言った。めっちゃいるけどね白血球。赤血球もいっぱいいるけど。
「……まぁ、同じ世界で働いているんだ。いつかは会えるさ」
『また会おうな、赤血球!』
別れを告げた瞬間。レセプターが一斉に反応した。
「!!事件!?」
「細菌が近いぞ!」
「ぶっ殺せ!ぶっ殺すんだ!!」
『死ね!!今度は絶対消し炭にしてやる!!』
ピンポーンピンポーンと響くレセプターの音。
細菌を駆除している俺達を見て、赤血球はまたもや唖然していた。
「あ、あの…じゃ…お疲れ様でーす……」
『「「死ね!!この雑菌があああ!!!」」』
今日も細胞達は元気に働いているのであった。
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ルビー - 全然大丈夫ですよ!間違いは誰にだってありますから。 (2018年8月13日 19時) (レス) id: 9ee987a255 (このIDを非表示/違反報告)
みやさん(プロフ) - コメントありがとうございます!確認したら、確かにアニサキスをアニキサスと間違えていました。修正致します。教えて下さりありがとうございます! (2018年8月13日 7時) (レス) id: 27ca34b3a1 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - 初コメ失礼します。食中毒のお話の際アニキサスと書かれていましたがアニサキスではないでしょうか?私の勘違いならばすみません。 (2018年8月13日 0時) (レス) id: 9ee987a255 (このIDを非表示/違反報告)
みやさん(プロフ) - コメントありがとうございます!アニメはとても素敵でした……次回のアニメが楽しみです! (2018年8月12日 15時) (レス) id: 27ca34b3a1 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌@葵 - アニメはたらく細胞の6話みましたか?赤芽球と骨髄球のお話とがん細胞の話が少しやってました 来週は7話でがん細胞のお話の続きです (2018年8月12日 15時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやさん | 作成日時:2018年7月20日 1時