268 ページ28
ー本部ー
〜忍田〜
唐沢「1日一緒にいて何も聞き出せなかったんですか?」
忍田「答えてくれなかったんだ。何も」
ほとんどの時間Aは寝ていて、私は自分の理性と戦っていたが
あれほど根に持たれのも初めてだ
蓮矢『……頼むぞ真史』
忍田「…?」
唐沢「どうしました」
忍田「いや…」
何だ今のは
蓮矢が何か……
蓮矢『お前しか頼める奴いないんだよ』
忍田『碧さんはどうした』
蓮矢『万が一だって。つーことで頼むわ』
遠い記憶が絵本のページをめくるかのように蘇ってくる
何を頼まれた?
そもそもこの記憶は……
『私のほうが!!先に約束してたもん!』
どうして今 同時に思い出す?
慶よりも先に
買った物では意味がない
あの日でなければ
バラバラだった点と点が一本の線で繋がった
そうか。そういう事か
忍田「確かにAのほうが先に約束していたな」
〜A〜
三河「教えてあげれば良かったのに」
「やだ」
三河「強情だね」
「てか、三河さんさぁ。何で昨日帰っちゃうの」
三河「話しをしたそうだったから」
「私がどれほど嫌がってたか」
私のご機嫌取りのために置かれたイルカのヌイグルミはモフモフしてて肌触りが良い
ギュッてすると今度は、ギューってしたくなるほど
三河「退屈でしょ。テレビでも観てなよ」
この家の中で私は、三河さんの顔より、三河さんの背中のほうが多く見てる
どっちが正しいんだろうと考えた時
どっちも正しくなんてない
「好きだよ三河さん」
三河「知ってる」
背中で答えてくれた
「ねぇ三河さん。観て欲しい物があるの」
三河「そこに置いといて。後で見る」
「その見るじゃない」
意味不明な返しに三河さんは振り向いた
「これを、一緒に観て欲しいの」
三河「今?」
「うん。じゃないと、気が変わってしまいそうだから」
三河「いいよ。一緒に観る」
優しい
20分弱の映像に 私の心はどんどん壊れていく
三河さんはどんな想いで、一緒に
95人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まゆ | 作成日時:2018年12月23日 15時