だっておにいちゃんだもん【男主】

双葉の気持ち ページ7

双葉side

友達と遊んだ帰り、たまたま通りかかったシブヤのアパレルショップに目が止まった


友達「双葉どうしたの？」

「いや、お兄に似合いそうだなって…」

友達「双葉ってほんとにお兄さん大好きよねー、俺会ったことないけど」

「当たり前だろ？寄っていい？お兄へのプレゼント買う」


ここ最近、というかずっとお兄とは会ってない
でも朝起きるとご飯ができてて弁当も用意してある
弁当にはいつもメッセージカードがついてて、お兄から「今日も寒くなりそうだね」とか「授業中寝たらダメだよ」とかの一言が書かれてる。
お兄からのお言葉は貰ってるけどリアルお兄が不足してる
このプレゼントを機にお兄と話したいなぁ


友達「双葉のお兄さんってなんて名前？」

「一叶。かわいいだろ？」

友達「末期だなぁ…」

店員「いらっしゃいませー、って珍しいタイプのお客さんだー。おにーさん達彼女さんへのプレゼント探してるのかな？」

「あ、いや違うす…兄へのプレゼントっす」

店員「えー!!男っぽいおにーさんのお兄さんって僕の服に合うかなぁ」

「あ、俺の兄は全然俺と似てないんで大丈夫す、かわいいんで」


しらんけど…
でも去年の三者懇談のお兄はかわちいの権化だったから1年経っても変わらず可愛いはずだ


「…これかわいい」

店員「おぉ、おにーさん分かってるねぇ!!これは僕の自信作!!可愛いくまさんのマスコット!!」

「これにする、これしかない!!お兄にこれ買う」

友達「お、おう、よかったじゃん双葉、お兄さん喜んでくれるといいね」

店員「よぉし、おにーさんのお兄さんに興味が湧いてきたから特別に僕の名刺を渡しちゃおう!!また来てねー」


あの店員はその店のデザイナーらしい
飴村乱数…お兄とは性格合わなそうだったなぁ…



夕方家に帰ると、既にお兄が晩御飯を用意してくれていて、もう仕事に出ていってしまっていた
今日もお兄のご飯は美味しい、このクオリティを短時間で用意してるんだからお兄は天才だ

お兄に直接プレゼントしたくて起きて待ってようとしたけど、おじさんとおばさんに寝ろと怒られたから仕方なく部屋に戻った

今日じゃなくてもいいや、ちゃんとお兄とゆっくり話せる時にしよう

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