【ヒプマイ】俺の兄貴は姉貴【男主】

姉貴♂と昔の男 ページ31

「ガード硬いんか緩いんかわからんやつやなぁ」


左馬刻の双子の兄、A

おやすみってゆったらすぐ寝てもうた
ほんまに襲ったろか、可愛い寝顔しやがって

名前だけは聞いてたけど、実際会うと全然似てなくてほんとに双子かどうか疑った
てか、多分双子やない。俺カンは冴えてる方やねん

ま、一番の理由はほぼ一目惚れ
左馬刻とは違う真っ黒で艶やかな髪
純粋そうに見えて底知れない闇を感じる真っ赤な瞳
全部全部綺麗やと思った、欲しいって思った
左馬刻には抱いたことない感情、多分恋

俺、知ってんねんで。アンタが男相手に身体売ってたこと
それを脅しに使おうかと思ったけど、少しの罪悪感とよく思われたいって言う見栄で言うのをためらった


『ん、さっくん…』

「他の男の名前呼ばんとって、嫉妬で狂いそうやわ」


髪を撫でてると左馬刻と勘違いしているのか無意識に口角が上がるA
寝言で名前呼ぶくらい好きなんか？

左馬刻と同じ銘柄のタバコと香水の匂い
よお見たらピアスもお揃いやんけ
隅々に左馬刻の存在を感じさせる
お前束縛激しすぎやで、ほんまに腹立つ

男のあしらい方は左馬刻が教えたんか？
けど意味ないで、こいつは天然で男を煽ってくるんやから

どこか緩そうで、隙があるように見せかける
そこに付け入ってAに溺れかけた段階で確実に振り落とされる
絶対に振り向いてなんかもらえへんのに諦めきれないとこまで惚れさしてまう
魔性の男やで、ほんまに


けど、今だけ
今だけは俺のもんや
悪いな、左馬刻
簓さん我慢できひんわ


「A、1回だけ許してな？これで諦めてみるわ、多分無理やと思うけど」


やっぱ罪悪感はあったけど、ほっぺやなくて口にキスをした
もっとって思わせるほど柔らかくて甘いAの唇
ええな、左馬刻は。これが堪能し放題なんか…


腹が立ったから、左馬刻に嫌がらせを含めてメッセージを送ることにした


【お前のお姫様、よお見とかなあかんで？ちゃっちゃと自分のものにしとかな、あっちゅう間に取られてまうぞ？俺とかな？ 怪盗ささらより】


ほんとに、奪ってしまおうか…
ま、次回まで待ったるわ。



【あ？殺すぞ？取れるもんなら取ってみろ、Aを満足させられる自信があるならな。それとAの可愛さに耐えれる自信があるならやってみれば？ま、譲るつもりはさらさらねぇし、今テメェの家にいるってだけで胸くそ悪ぃけどな。 Aの旦那より】

【昔の男からの忠告や、ありがたく受け取っとき】

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