18 杞憂 ページ18
久し振りの体育館を見上げて、龍之介と共に扉を開け放つ。その途端に見えるネットとコートに胸が弾んだ。
翔陽が俺を見て顔を輝かせ、勢いよく走り寄ってくる。
「Aさんっ！」
「翔陽、ただいま。リベロとエースとコーチが増えたって？」
「あ、はい！本当に凄いんです！」
なんか、犬の尻尾が見えてきた…
目をキラキラと輝かせる翔陽と話していると、突然大声をかけられた。
「おいお前！そのデカイの！俺は西谷夕！お前は？」
「おわっ！？え、あ、宇内A。うわ小さ……っん"んん」
四字熟語がプリントされたTシャツを着た西谷くんが、男前な笑顔から鬼の形相に変貌する。
その表情に後退るが、ジリジリと近づいてきて突然飛び跳ねた。
「おぉまぁぁえぇぇ…！！」
「ごごごめん！つい零れただけだから！本当に！」
ーーー
「東京！？カッケェ！」
「ンなことねぇよ。中１から高１の冬休みまでだし」
「へぇ、じゃあ宇内くんは約４年間東京にいたんだ」
「はい。あと旭さん、下の名前で呼んでくださいよ」
「あ、うん。じゃあAくんで」
その呼び方に笑顔で頷き、飛んできたボールをキャッチして投げ返す。
２人は全然普通に良い人だ。ノヤも旭さんも話しやすくて、緊張するとか何とか、そんなものは全部杞憂だった。
あとはコーチだけなんだけど…この人絶対ヤンキーじゃん。怖い怖い。
それらを全部飲み込んで、おずおずと声をかける。
「あの……初めまして」
「あ？おお、お前がMBか。デケェな」
「あ、はい。宇内Aです。よろしくお願いします」
「おう。俺は烏養だ。よろしく」
思ったのと正反対だと…！？
と、思わず固まってしまった。笑顔は普通に爽やかだし、しかも烏養ってあの監督の孫とかじゃじゃないか？
やっぱり、人は見た目で判断するもんじゃない。そう改めて学習した瞬間だった。
部活の休憩中ドリンクを飲んでいると、主将に声をかけられて返事をする。
「合宿のこと聞いてるか？」
「合宿…聞いてないですけど、ゴールデンウィークですか？明後日だけど」
「ああ。後で詳細は伝えるけど、その合宿中に練習試合があってな」
その言葉に胸が躍る。武田先生の力だろうか。顧問が熱心だと違うんだなぁと思いながら尋ね返した。
「どこです？」
「東京の音駒高校っていうんだけど」
「音駒！？」
思わず、大声で叫んだ。
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瑠璃烏(プロフ) - 麗さん» 本当だ！！！コメントに気付くのが遅れ申し訳ありません！まさかこんな間違いがあるとは…！ご指摘、有難うございます。 (2020年11月6日 13時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 猛虎です。武虎になって別人が出来上がっていらっしゃいます。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 龍之介です。龍之助ではないです。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - 瑠璃烏さん» 続編!？やったぁ！嬉しいです！ (2020年2月10日 7時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 幸ぴろさん» 典型的な��落として上げる��方式ですね(w)続編いきますので、まだまだお楽しみ下さい！ (2020年2月7日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年1月17日 3時
