19 複雑 ページ19
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「本当に平気？薬持った？無理だけはしないようにしてよ？無理だったら無理ってコーチに…
「だ、大丈夫だよっ。そんな遠くに行くわけでも無いんだし。行って来ます」
「うぅん……い、行ってらっしゃい！」
本当に出掛ける直前ギリギリまで心配されて、半ば逃げるように家を出た。
ゴールデンウィーク…去年は確か、友達と出かけたりしたっけ。
そんなことを思い出しながら、学校への道を急ぐ。部活に入ってから何もかもが変わった。自由な時間は減ったけど、本当に楽しくて仕方ない。
部活が出来るなら何も要らない。それくらいには部活…というかバレーが大好きだ。
学校が見えてくると自然と笑顔が零れ、駆け足になる。
「おはざまーす」
「おおA〜っ！」
「ごめんA、西谷、こっち手伝って！」
「はい！」
とんで来たノヤと一緒に、スガさんを手伝いに駆け寄った。
ーーー烏養side
「おっしゃ。じゃあランニング行ってこい！」
そう俺が声をかけると、全員が元気に出て行った
……と思ったら、日向の頭を撫でた宇内だけは、その皆んなの後ろ姿を見送って立ち尽くしていた。
不思議に思って、その猫背の背中に声をかける。
「おい宇内、お前は行かないのか？」
「え…っと、」
「宇内くんは、僕が行かないようにと指示しています」
先生が真面目な顔でそう言ったのと同時に、宇内は悔しそうに顔を歪めた。俺に後で説明しますと目で合図して、先生はボールを拾って宇内に渡す。
何か色々、複雑な事情があるんだろう。
宇内はその背筋を伸ばして、下手くそに笑った。
「……コーチ、レシーブ練してください」
「おう、やるか」
無理して作ったような笑みに、努めていつも通りの表情で返事を返してボールを手に取る。
３人だけの体育館に、ボールの音、レシーブする音、シューズが床を擦る音、俺と宇内の声が響いた。
宇内のプレーは、一言で言えば
ゆったりしている。
少しも無駄がなく、ひとつひとつの動作が滑らかな選手__というのが第一印象だった。
ジャンプも助走も、全てにおいて余裕のある動きをする。もっと高くとべるんじゃないか、もっと速く走れるんじゃないか、そう思わせる。
それに…プレーをしている間、ずっと微笑んでいるのだ。一種のポーカーフェイスとも言える域だこれは。
こいつはきっと…バレーが大好きで、バレーを出来るだけで幸せなんだろうなぁと思う。
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瑠璃烏(プロフ) - 麗さん» 本当だ！！！コメントに気付くのが遅れ申し訳ありません！まさかこんな間違いがあるとは…！ご指摘、有難うございます。 (2020年11月6日 13時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 猛虎です。武虎になって別人が出来上がっていらっしゃいます。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 龍之介です。龍之助ではないです。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - 瑠璃烏さん» 続編!？やったぁ！嬉しいです！ (2020年2月10日 7時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 幸ぴろさん» 典型的な��落として上げる��方式ですね(w)続編いきますので、まだまだお楽しみ下さい！ (2020年2月7日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年1月17日 3時
