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18 ドキッ ページ18

「うわぁ…女性に騙されて借金とか…!酷いね」


「でしょ!?それからはもう地獄の鍛錬だよ!!」


「私もおじ様が育手だったけど、なかなか修行させて貰えなかったんだよね」


「そりゃあ君は可愛いし、当然じゃない?」


「えっ…あ、ありがとう」



面と向かって『可愛い』なんて言われて、思わずドキッとしてしまった。

その途端、肩に留まっていた鴉が揶揄うように鳴いたものだから睨みつける。

彼は可哀想に雷に打たれて金髪になったんだとか。面白い話もあるものだ。



「あ、まだ名乗ってなかったね。私は藤頼A。あなたは?」


「我妻善逸。ふじだより…って、藤に頼るって書くの?」


「うん。縁起の良い名前でしょ」


「あははっ、ほんとだね」



彼、物凄い変人かと思ったけどそうでもない。『俺は物凄く弱いからきっとすぐ死ぬ』ってずっと言ってるけど、多分そんな事ない。

だってあの最終選別を生き残ったんだし。


金平糖の詰まった袋を差し出して2人で食べながら、たわいもない会話をして歩いていた。

ふと思い出したように善逸が問い掛けてくる。



「そういえば、Aちゃんはどうして育手の人に育てられたの?親は?」


「ああ…私、元々藤の家紋の家だったんだけど外出中に襲われて。母と姉は喰われて、私だけ炎柱様に助けて頂けたの。おじ様が行き倒れていた所を拾って下さったんだ」


「あ……ご、ごめん…」


「ううん、もう立ち直ったよ流石に」



笑って肩を竦めると、突然、善逸が顔を引き攣らせて立ち止まった。釣られて立ち止まると、私も同じく顔が引き攣る。

変な音がする___



「ぜ、善逸…何か聞こえない…?」


「おぉお鬼かな…鬼だよね!?鬼だ鬼だ!死ぬ死ぬ死ぬーーっ!!」


「善逸 落ち着いて!善逸も耳が良いんでしょ!?良く聞いて!」


「ぅうううだって俺は弱いんだ!死ぬ死ぬ!!」


「じゃあ私が守るから!取り敢えずまず静かに!」



そう言うとようやく善逸はブルブルと震えながらも口を両手で覆い、こくこくと頷いた。


何かが這うような音がする…

まだ遠くに居るようだけど、段々と近付いている。

小声で鴉に尋ねた。



「何をした鬼なの?」


〈人間ノ脚ヲ切リ落トシテイル! !〉


「ヒィイィッ……!!!」


「善逸、大丈夫。一緒に行こう」



涙目で羽織に縋り付いてくる善逸の手をぎゅっと握って、音のする方へ歩き始めた。

やっぱりちょっと、怖い

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瑠璃烏(プロフ) - 澄葉流さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月27日 11時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
澄葉流(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年2月26日 22時) (レス) id: 73c9d55ae5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2020年2月26日 16時

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