１５: 救世主 ページ15
薫「え、なに？家の人たち？」
「助けて薫！」
零「あれ？羽風くんじゃーん。」
突如現れた薫に助けを求めると、ぎょっとした顔で手を引かれる。
薫「ちょっとA！何で朔間さんにくっついてるの？こっちにおいでっ」
「助けて！」
薫「よしよし、もう大丈夫だよ。」
零「あ、じゃあ俺もう行くわ。じゃーな」
「あっ…すみませんでした！」
背を向けて去っていく朔間さんに咄嗟に謝ると、ひらりと片手を上げて歩いて行った。
病院の事とか、今度聞かれる気がする…
薫は私を背に庇うようにして家の連中に目を向けた。
ポカンとしていた従者達は、ハッとしたように頭を下げる。
.「薫様…！失礼致しました。」
薫「別にいいけど…一体なに？何で学校にいるの？」
「頭は上げていーよ」
おずおずと頭を上げた１人が声を発する。
.「本日これより診察の予定が入っていたのですが…お嬢様に連絡がつかず、参上した次第です。」
「もう慣れっこでしょ、学校まで来るとか勘弁してよ…」
呆れて首を振りながら言うと、頭上から不安そうな声が降ってくる。
薫「A、俺としては結構心配なんだけど…？」
「大丈夫だってば。先週も行ったでしょ、疲れて逆に悪化したらどーするの」
眉を潜めてそう言い放つと、従者は気まずそうに顔を俯かせた。
少し思案顔をした後、薫が向き直って口を開く。
薫「別の日に変えてあげられないの？Aの言う事も一理あるんだけど。」
.「それは…御主人にご相談しなければ分かりませんが…」
「とにかく！私は今日は行きません！お父さんには私が話を付けるから勘弁して！」
従者たちはオロオロと視線を彷徨わせる。
私の発言と薫の前だということ、そして父の命令の間で揺れているようだ。
もう何度目かも分からないため息をついて薫の手を引く。
.「お嬢様っ」
薫「あーはいはい、もうこうなったら聞かないでしょ。またの機会にしてあげて。」
薫の言葉で諦めがついたのか、心配そうな視線を私に残して薫に一礼すると、名残惜しそうに引き返して行った。
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瑠璃烏(プロフ) - 雪羅さん» 確かにその通りですね…(°▽°)すみません！最初にテキトーに入れたものだったので …。烏滸がましいなんてとんでもないです！読んでくださり、ありがとうございました！ (2020年1月2日 17時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - なので、キーワードに入れた方がいいのではないか？と思いました。おこがましくてすみません……一個人の意見ですので、重く受け止めないでくださると嬉しいです……これからも頑張ってください、応援しています！ (2020年1月2日 17時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 完結おめでとうございます！面白かったです。ただ少し気になったことがありました……キーワードに「五奇人」とある為五奇人の誰かと結ばれる、又は誰ともくっつかず終わるのかと思ったら別の人と結ばれたので少し驚いてしまいました。 (2020年1月2日 17時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - まちさん» そう言って頂けて嬉しい限りです！閲覧いただき、ありがとうございました！ (2020年1月1日 20時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
まち(プロフ) - 完結おめでとうございます！ほんっっとに素敵な作品でした！ありがとうございました！！ (2020年1月1日 19時) (レス) id: 192f3e4252 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2019年9月20日 21時
