アイドルと7日間【JM】

アイドルと2日目 ページ9

クリニックについて自分の席に着けば受付の子から今日の予約患者さんのカルテが渡された。




「学生かぁ…」



思春期の男の子って、難しいんだよな〜。
なんて思っていれば直ぐにその子は母親に連れられてやってきた。




「こんにちは」


「……」


「私はイ A。貴方の名前を教えてくれない？」


「……」



あー、黙り込むパターンね。よくある。
どうしよっかなぁ。なんか、心開けるもの…




「あ、それポケモン？」



「…知ってるの…？」



「うん。先生もたまに見るよ」



学生の患者はよく来るしこういうのは心を開くきっかけになったりするからたまにチェックする。



「そのキャラクターは…ピカチュウか！」



「…ふっ…違うよ。似てるけど、これピカチュウじゃない。ピチューって言ってピカチュウの進化前だよ」



「そうなんだ！詳しいんだね。」



「うん！毎週見てる」



「そかそか！ゲームとかもするのかな？」



「するよ！」



「いつも誰とゲームして遊ぶの？」



「…1人。

あのね、人が…怖いんだ」




男の子はそう言うとようやく自分のことを話し始めた。
その後は、話を聞きながら解決方法を一緒に考えていく。

帰る頃には男の子はすっかり笑顔を取り戻していた。

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