秘書は引っ張りだこです (ページ9)

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目を開けると、外は夕暮れだった
疲れていたのか、ぐっすり眠っていたらしい

起きて洗面所で顔を洗ってると
玄関近くの二階の部屋で、宇佐美さんが片付けをしていた

スマホでメールを確認すると先輩から何通か電話とLINEが1通入っていた

悠一珍しく電話でないから、メールした!
今からそっちに新人3人連れて行くから宜しくね

メールは16時にきていた
只今の時間、17時

　〚もう、着いててもおかしくない…〛

私はとりあえず、黒のパーカーとスエットに着替えた

数分後、玄関が騒がしくなり
バタバタとリビングへ
移動していくのが分かると
私は屋上に行き、空を眺めていた

どれくらいたっただろう…
流れる雲を眺めながら
オレンジの空が、青く暗くなっていった

しばらくして、屋上の扉が開く音が聞こえたので振り向くと空閑君がやってきた

遊「おや、先客がいたか…」

　「…空閑…君？」

遊「どーもどーも、何をしているんですか？」

そつなく会話をしようと思ったが、まだ空閑君達に慣れてないせいか、うまく話すことが出来なかった

　「……空を…見て、ました……空閑君は…先輩に…連れられ…て？」

遊「ほほぅ、知ってたんですね？」

　「…連絡…来ていた…ので」
　

遊「…なんで、途切れ途切れに喋るんだ？」

　「……すみません…人見知りで…」

遊「…人見知り？」

　「人と…話すのが…苦手……なんです」

遊「でも、迅さんとは良く喋るじゃん」

　「…幼馴染み…なので」

遊「幼馴染み？」

悠「小さい頃から仲良いってこと！誰か顔なじみがいれば、スラスラ喋るんだけどね〜」

先輩も屋上に上がってきた

悠「やっぱ、ここにいたか〜A
　ほれ、二人分」

先輩は、ホットミルクを私と空閑君に渡した

　「ありがとうございます」

遊「うむ、ありがとうございます
　悪いね、迅さん…せっかく誘ってくれたのに」

悠「別にいいさ、決めるのは本人だ
　後悔しないようにやれば良い」

私は先輩と空閑君を見ながら、ホットミルクを飲んだ

　〚まんざらでもない顔をしてるから、空閑君は入隊するのかな…〛

悠「………そうだ
　それよりもお前の話を聞かせてくれよ
　今までのお前さんと親父さんの話を」