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女の子 ページ8




げっ!?

1番聞きたくなかった言葉。

皆がギョッとした顔で忍を見る。


「ほら、ここに顔が写ってる。」


指先を辿れば・・・


・・・やっぱり私の後ろだっ!!

青白い顔の女の子だった。


「すげ、初めて見た。」


感心してる場合じゃないっ!


「シュミラクラ現象じゃない?」

と翼。
シュミラクラ現象?
初めて聞く単語に私と小塚君は首を傾げる。


その現象ってなに!?

私と小塚君が目を合わせていると、上杉君が面倒くさそうに説明を始めた。


「シミュラクラ現象って言うのは、人間の目には3つの点が集まった図形を人の顔と見るようにプログラムされているという脳の働き。和訳は類像現象。

人は他人や動物に出会った場合、敵味方を判断したり、相手の行動、感情などを予測したりする目的で本能的にまず、相手の目を見る習性がある。

人や動物の目と口は逆三角形に配置されていることから、点や線などが逆三角形に配置されたものを見ると、脳は顔と判断してしまう。

心霊写真と呼ばれる現象の多くが、これで説明できるとされている。」


そうだったんだ。
じゃあ、これは心霊写真じゃない可能性もあるってことか。
それなら、安心。

私はホッと胸を撫で下ろす。

すると、写真を食い入るように見つめていた忍が口を開いた。


「いや、これはガチの心霊写真だ。俺の霊感がそう言ってる。ちなみにこの顔の主は女の人。俺達と同じくらいの年齢だぜ。」


忍が断固拒否っ。


「なんで、アーヤの後ろに?」


黒木君の質問に、忍が返した。


「さあ・・・。女の子で、年齢が近かったからじゃないかな。」


そこまで言うと、私の方に向き直ってニッコリ笑った。


「この幽霊から、負のオーラは感じられないし、危険な幽霊じゃないから、安心していいよ。」


私はこうツッコミたい気持ちだった。
安心できるかっ!


すると、私の肩に手が乗る。
わっ!?幽霊?!


「おめでとう、アーヤ。初の心霊写真だな!」


若武にそう言われ、ますます気分が落ちていった。
何で皆そんな普通でいられるの…。


「アーヤ、取り憑かれないようにね。」
「大丈夫だよ、多分。」
「幽霊の友達が出来るかもよ。」
「この写真、どーするよ。」
「一応、俺のスマホに送って。なにか変化があったら伝えるから。」
「了解。」



私はがっくりと項垂れた。
旅行1日目から、最悪な気分でスタートだ・・・。

到着→←記念撮影



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ふわふわ - 新しい作品楽しみにしてます!^_^ (2020年5月14日 16時) (レス) id: 25ce3e61b4 (このIDを非表示/違反報告)
みーみ - この話完結してなくないですよ。 (2020年4月18日 15時) (レス) id: d089e3229f (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - 続きをお願いします (2020年4月8日 16時) (レス) id: c350fd39bf (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 訂正してばかりですが、お話面白いので、頑張ってください! (2020年4月1日 10時) (レス) id: ec2bb43d30 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 29ページの『ごめんな。』で、「息がかかりほうなほどに、」とありますが、「息がかかりそうなほどに、」ではないでしょうか (2020年4月1日 10時) (レス) id: ec2bb43d30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こむぎ。 | 作成日時:2019年1月2日 14時

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