決定 ページ2
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「期間は、来週から1週間ほどで、場所は静岡県の下田。
ちょうど秀明も夏期休業期間に入るし、みんな行けそうか?」
若武がぐるっと皆を見回した。
「僕、行きたいな。」
と小塚君。
「いいね、俺も行く。」
と黒木君。
「俺、ゲームしようと思ってたんだけど・・・なんか楽しそうだから着いてく。」
と忍。
「楽しそうだし行くしかないでしょ。」
と翼。
若武が頷きながら言う。
「りょーかい。
で、残りの二人は?」
上杉君がすかさず口を開く。
「そのメンバーの親睦がなんたらってのが無かったら、行ってやるよ。」
あーあ・・・上杉君素直じゃないなあ。
「おい、お前随分と上から目線だな。お前だけ自費で行くか?」
「は?お前はその小さい体でキャリーバッグの中にでも入ってろ。」
バチバチと上杉君と若武が睨み合う。
恒例化してきた2人の戦いに、皆が溜息をついた。
「よし。アイツらの事は放っておこう。アーヤは、どう?」
そう言ってこっちに向き直った黒木君が、私に問いかける。
わーん、どうしよう。
とても、行きたいけど・・・。
「行きたいけど、ママの了承が取れるか、わかんない。」
黒木君は大したことないよ、と言うようにクスッと笑った。
「俺に任せてよ。大丈夫。」
あ、そっか。
黒木君はママのお気に入りだから、大抵黒木君を通せばなんでもいけるんだった。
「ありがとう。じゃ、私も行きたい!」
私はニッコリ笑って黒木君にお礼を言った。
ほんと、何度黒木君に助けられてきたんだろう・・・。
「おっ、これで皆行くでオッケーか?」
いつの間にか会話に戻っていた若武が言った。
皆が頷くと同時に、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。
げっ!
「やべっ!じゃあ、詳しいことはまた後日!急いで戻れ!」
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ふわふわ - 新しい作品楽しみにしてます!^_^ (2020年5月14日 16時) (レス) id: 25ce3e61b4 (このIDを非表示/違反報告)
みーみ - この話完結してなくないですよ。 (2020年4月18日 15時) (レス) id: d089e3229f (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - 続きをお願いします (2020年4月8日 16時) (レス) id: c350fd39bf (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 訂正してばかりですが、お話面白いので、頑張ってください! (2020年4月1日 10時) (レス) id: ec2bb43d30 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 29ページの『ごめんな。』で、「息がかかりほうなほどに、」とありますが、「息がかかりそうなほどに、」ではないでしょうか (2020年4月1日 10時) (レス) id: ec2bb43d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こむぎ。 | 作成日時:2019年1月2日 14時