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閃光弾のような光 ページ12

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俺は混乱した。俺の命を守ってくれた人を死なせてしまうのか、どうして俺は狙撃に気がつかなかったんだ、どうして俺に謝るんだ。



「待って、え?!」


その時、光で前が見えなくなった。急に、ぱあっと明るくなった。閃光弾のような、光。思わず目を瞑る。すぐにその光は消えた。目が暗闇に慣れてきてからもう一度Aを見る。


「あ、れ、A?」


彼女の青白かった顔には血色が戻った。息も整った。

俺はまた混乱する。光ってから、一瞬で回復した。非科学的だ。マジックじゃあこんな事出来ない。

良かった、と安心すると同時に俺は怖くなった。とんでもないものを見てしまった、と怖くなった。


「A、だいじょうぶ、だよな……?」




とりあえず、俺んちに連れて行かなきゃいけない。


「ごめん。A、本当に、ごめん」


俺は謝ってからまた抱き上げて、こっそりと家に帰った。





「ただいま、寺井ちゃん」

「おかえりなさい。ってなんですかその方は!」


寺井ちゃんは血濡れたワンピースを見て、こちらに駆け寄る。


「あぁ。俺の命の恩人の水鳥A。名探偵の友達」

「状況は理解いたしかねますが応急処置は」


さっきの俺程ではないが、寺井ちゃんもやっぱり混乱している。



「多分大丈夫だけど、よく分かんねえなあ……」

「青子様をお呼びいたしましょうか?」

「お願い。多分青子のやつ、へっぽこ刑事の親父の帰りを待っているだろうから。あ、Aは客室に寝かせておくぜ」




俺は怪盗キッド関連のものは全て片付けてから、客室のベッドに寝かせたAの様子を伺った。気を失っているのかと思ったが、今はただ寝ているだけのようだ。規則正しく呼吸をしている。


「さっきは一体なんだったんだ?意味わかんねえなぁ。まさか治癒魔法?」


そんな馬鹿馬鹿しい事を考えたが、あながち間違ってはいないと思う。


「おじゃまします」

「青子様をお連れいたしましたぞ坊ちゃん」

「ねえ快斗。青子よくわからないんだけどーーひゃっ! きゅ、救急車!」

「救急車はやめろ! これはその、あれだ。血糊」


快斗が殺人犯、なんて笑えないことを言ってあたふたする青子を落ち着かせて、血糊つけて気絶してたんだと嘘をついた。まあ、青子は全く信じていなかったが。

困惑する奇術師→←混乱する白い鳩


ラッキーアイテム

革ベルト


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たんぽぽ珈琲(プロフ) - わーんいつのまにか30万hit超えてたー。嬉しいです。ありがとうございます。これからも名探偵コナンの夢小説盛り上げていきましょー! (2020年12月14日 22時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明里香さん» 誤字の指摘、ありがとうございます。お恥ずかしい限りです……。明日までには直しますね。 (2018年11月18日 19時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - タイトルの掛け、「賭け」ではないですか? (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 特製ミルクティーの話、誤字がありました。「こんな事始めて」ではなく、「こんな事初めて」です。 (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» きゃー!そう言って頂けて嬉しいです!!更新頑張ります! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たんぽぽ珈琲 | 作成日時:2018年8月23日 3時

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