困惑する奇術師 ページ13
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「やっぱり良く分からないけど、青子のパジャマ持ってきたから、着せるね。ーー早くあっち行って」
青子は俺を睨んでそう言う。
「分かった。頼むぜ」
「覗いたら魚食べさせるからね!」
はいはーいと適当に返して、さっきワンピースのポケットから取り出したAのスマホのホームボタンを押す。この機種は指紋認証付きなので、後でAの指を貸してもらえれば、ロックを解除出来るだろう。俺と同じ機種だから、後で充電しよう。
スマホを置いてリビングのソファーに腰を下ろすと、溜まっていた疲れがどっと出る。
「Aに悪いことしちまったなー。今度名探偵に謝らなきゃなあ」
ーー彼女の事情はわからないが、俺の命を救ってくれたかもしれない、というのは事実だった。
「バ快斗ー!パジャマ着せ終わったよ!あとタオル濡らして身体拭いてあげたよ」
「アホ子にしては上出来だな」と言ってやりたかったが、ここはひとつ我慢する。
「ありがとー」と青子に言ってから、家に帰るというので玄関まで見送ったやった。
「後で青子にちゃんと説明してもらうからね!」
青子はそう言い放って帰っていった。
客室のベッドに寝ているAは、青子の水色に白い水玉模様のパジャマを着ていた。この姿だけを見ると、先程まで何もーー血なんてついて無かったように思える。
寝息を立てるAの親指をスマホのホームボタンに当ててロックを解除すると、ぱあっとホーム画面が浮かんだ。これでAのことを詳しく調べられる。
連絡帳には家族らしき名前は見当たらなかった。
通話履歴には名探偵の名前があった。
メモのアプリを開くと、ひとつだけ書き留められているものがあったので読んでみることにした。
『閲覧注意で、しかもノンフィクションですよー。』というふざけた注意書きから始まり、『こっちでも頑張ろう!』と自分を励ます言葉で締めくくられていた。
メモを読みながら冷や汗を流した。
嘘だろ、とAを疑いたくなった。
やばいものを読んでしまった、と謝りたくもなった。
これを誰にも話せないで抱え込んでいたのか、とすやすや眠る彼女を哀れにも思った。
「ーーAは、どうして」
深夜2時を過ぎた静かな住宅地に、困惑した声が静かに響いた。
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たんぽぽ珈琲(プロフ) - わーんいつのまにか30万hit超えてたー。嬉しいです。ありがとうございます。これからも名探偵コナンの夢小説盛り上げていきましょー! (2020年12月14日 22時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明里香さん» 誤字の指摘、ありがとうございます。お恥ずかしい限りです……。明日までには直しますね。 (2018年11月18日 19時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - タイトルの掛け、「賭け」ではないですか? (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 特製ミルクティーの話、誤字がありました。「こんな事始めて」ではなく、「こんな事初めて」です。 (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» きゃー!そう言って頂けて嬉しいです!!更新頑張ります! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たんぽぽ珈琲 | 作成日時:2018年8月23日 3時