27話 ページ27
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「一緒に寝よう!」
「お巡りさん、こいつです。」
みんなが寝静まった夜中。
Aも課題が終わったのでさあ寝よう、と思った時にいきなり部屋の扉が勢い良く開いた。
言わずがな炭治郎である。
着替え中だったらきっと殺されていただろう。
「良いじゃないか、俺達同じ揺り籠の中で眠っていた仲なんだし!」
「炭治郎と同じ揺り籠だったんだ…初耳。
小さい頃から苦労してたんだね私。」
頑張ったな過去の自分、と自分自身に全力で労いの言葉をかけるA。
傍から見たらちょっとおかしい人。
原因は100%目の前の超絶シスコン野郎の双子の弟なので仕方ない仕方ない。
「Aとの写真は全部俺の写真フォルダに入ってるからな!その中に俺とAが同じ揺り籠の中で揺られているものがあった!あと隠し撮りもあるぞ!」
「自爆していくスタイルなのね。」
炭治郎のスマホの中にある自分の写真を消しに行こうと部屋から出ようとする。
しかし立ち塞がる炭治郎によってそれは阻止された。
「どいて。」
「危険を察知した!」
「私達って本当に双子なんだね。テレパシーとか怖。」
炭治郎を物理的に思いっきりに押したり引いたりするがビクともしない。
これが
「何しに行くんだ?」
「ちょっと炭治郎のスマホから写真を消しに。」
「何か嫌なことがあった時と嬉しいことがあった時と寝る前と朝起きた時と授業の合間と食事の前後と勉強中はその写真を眺めて癒されているんだ。頼む消さないでくれ。」
「ますます消したくなったわ。」
この前の体育の柔道の授業で習った背負い投げでもしてやろうかと思ったが流石にそれは可哀想だと思い、Aは炭治郎のほっぺたを思いっきり抓った。
ところがこれで怯むかと思ったら大間違い。
彼は怯むどころか何処となく嬉しそうな表情になった。
Aはそれを見て眉を顰める。
「…なんで笑ってるの?痛いでしょ?」
「地味に痛いけどなぁ、なんだか愛が伝わってくるよ。」
「…私の中で炭治郎ドM説出てきたんだけど。」
「AがドSになってくれたら丁度良い双子じゃないか!」
「あれ、ダメージ0なのか。どこまでも鋼のメンタルだよね貴方。」
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とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
孤 - 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時