12話 ページ12
.
翌日。
今日はAと無一郎で買い物に出掛ける日。
「A!」
「あ、無一郎君。」
今日は休日なので人も多い。そんな中で無一郎は瞬時にAの姿を捉えた。
これが愛の力か。(違う)
「Aの私服姿可愛いね。」
「無一郎君は制服でも私服でもかっこいいね。」
「Aの方が一枚上手だった…」
想い人にかっこいいと言われて喜ばない男はいない。
クラスの女子からかっこいいとか言われても何も反応しないくせに、Aからかっこいいと言われただけで顔を赤らめる無一郎。
皆さん、これが恋の病にかかった人の症状ですよ。
「それで何を買いたいの?」
「今度母さんの誕生日だから誕生日プレゼント買いたくて。女性の意見があった方が良いからさ。」
「無一郎君てばなんて良い子なの。」
一人母思いの後輩に感動するA。
長女ということもあり、弟の成長を見守る目線で感動している。
「あれ?でも有一郎君とは一緒じゃないの?」
「今年は別々で買うことになったんだ。」
「そっかー。」
因みに今日有一郎がいない理由は、無一郎の言っている通り今年は別々に買うことになったから。
しかしちゃんと裏話が隠されている。
今年から別々にしようと提案したのは無一郎。
無一郎はAと一緒に出掛ける口実を作りたいが故の考え。
執着心だけで言えば炭治郎並み。
「まあ有一郎君いたら私そもそも呼ばれないか。」
有一郎からの冷ややかな視線を思い出し身震いするA。あれは人工の冷凍ビームと言っても過言でないほどの冷たさを誇る。
あの氷塊の如く冷たい視線が、無一郎と一緒にいる時に何度も何度も突き刺さる。
もう一言で言うと怖すぎ。
「何故私はあんなに有一郎君から冷たい目で見られるのかな…」
「兄さんは素直じゃないから。」
「いや素直よ露骨よ。」
有一郎は露骨に無一郎に近づくなオーラを醸し出している。それはそれは清々しいほどに。
「僕はAのこと好きだよ。」
「私はなんて良い後輩を持てたの…感動。」
「結婚する?」
「法律って知ってる?」
1114人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
孤 - 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時